2主×ナナミ 著者:11様

「あぁぁ!!深いぃ……!!ぅん!ッぅん!!ぃヤァ!!」
真っ赤になった秘肉が、僕のペニスに纏わりついている。
すごい量の愛液を吹き出しながら、目の前の『女性』はただ喘ぎ続けている。
彼女にもっと快楽を与えるために、自らももっと快楽に酔うために、
僕は激しく腰を打ちつけ続けた。
「はげ…ッ、激しいよぉ……!!リオウ、私、またイッちゃう……イッちゃう!!」
「はぁ、はぁ、いいよナナミ、何度でもイキなよ……ほらっ!!」
「くっひぃぁ!!イクっ!イクん!!ふっあぁあ!!私、イクゥゥゥッッ!!」

                  ・
                  ・
                  ・

いつからだろう。
1人の『女性』として見るようになったのは。
あまりに距離が近すぎたために気づかなかった。
僕はなかなか眠れず、寝返りをうってすぐ横に眠る彼女の方を見た。

「ん……眠れないの?」
もぞもぞ動く僕に気づいて、ナナミが眼を覚ましてしまった。
今日一日、ずっと僕と一緒に行動してたんだ。女の子の彼女にはきっとキツかっただろうに。
「ごめん、起こしちゃった?」
「うぅん……なんだか眠れなくて……。」
身体は睡眠を欲しているのに、気持ちが高ぶって眠らせてくれない。
明日もまた歩き続けない事は解っているんだから身体を休めないといけないのに…。
「でも休まなきゃいけないよね。明日もきっと暑くなるよ……」
僕らは旅を続けている。
荒廃したこの地を目に焼き付けて、僕らの行った愚かさを戒めるために。
今は無名諸国に向かいながら自分たちのペースで進んでいるところだ。
僕は空を見上げた。
雲1つない夜空に星達が輝きを放っている。
手を伸ばせば掴めそうなほど、小さい、数え切れない星が空を埋めている。
「あれで良かったんだよね……」
彼女がぼそっと呟いた。
いつも元気な彼女が今日一日、無口だった原因。
今、この場にいない幼馴染。
彼と最後に会った時の事を思い出して、僕は静かに息を吐き出した。

「……うん。ジョウイはジルさんといるべきだよ……」
リーリーと虫の声が聞こえる。
僕らは草むらのベッドに横たわりながら、未だ追いついてこない彼の事を想った。
「そうだよね、ピリカちゃんもジョウイがいた方が寂しくなくて良いよね。
 それに、ジルさんだって好きな人と一緒にいた方が良いに決まってるよね。」
ナナミが努めて明るい声を出す。
それはいつもの元気なトーンだったが、どこか無理矢理な感じがした。
長年の付き合いからか、微妙な変化さえはっきりと判る。
もう彼女が隣にいる事が当たり前な日常だ。
「ね…」
静かな、落ちついた声でナナミが僕を呼んだ。
先ほどまでの明るさはなく、どこか悩みを含んだ声。
「うん?」
「私達もさ……いつかは結婚するんだよね……」
僕はナナミを見た。
すると、彼女はずっと僕の顔を見つめていたようだった。
身体がこちらに向いていて、心なしかこちら側に近づいているように感じる。
僕が星空に夢中になっている間に、2人の距離は明らかに近くなっていた。
「……そうだね。いつかはそうなるだろうなぁ……。」
ピクリとナナミの身体が反応した。
それはわずかな動きではあったが僕の目にはとても目立って映った。
僕はその動きを見てから、再び空を見上げる。
「そ、そうだよね……」
言葉尻が小さくなり、それっきりナナミは黙り込んでしまった。

もう寝てしまったのだろうか?
僕がナナミの顔を見ようと寝返りをうった時。
「………その時、リオウの隣にいるのは……誰だろうね……?」
どこか寂しそうな声だった。
僕に伴侶ができた時、私の居場所はどこなのだろう?
身寄りの失くなった僕らは、お互いが唯一のつながり。
今は当たり前のように連れ立っているが、恋人ができればそれは当然ではなくなるだろう。
「う……ん。今はちょっと、わからないな。イメージが涌かないよ。」
僕の隣に立つ女性。
知っている人の顔を思い浮かべるが、誰もピンとはこなかった。
「そうなんだ……じゃ、まだリオウは好きな人いないんだね……」
「ははは……僕の隣にはいつもナナミがいるからね。」
その言葉にナナミは何故か頬を赤く染め、毛布にくるまってしまった。
「私はね、いるんだ……好きな人。」
毛布にくるまったまま、ナナミはぼそっと呟いた。
それは誰に聞かせるともない、まるで自分自身に確認を取っているような言葉だった。
「え…?」
僕は驚きと戸惑いを感じつつナナミに聞き返す。
ナナミに好きな人がいたなんて、全然知らなかった。
僕の声が聞こえたのか、ナナミは言葉を続けた。
「でもね、その人は……1番近くにいて…1番遠い存在なんだよ……」
「……?」

意味がわからない。
近くて遠い……謎かけかな?
「小さい頃から泣き虫で、その度に私が助けにいって…でも、嬉しかったんだ。
 その子を守れる事が。」
僕もよくナナミに助けてもらったっけ。
ジョウイと一緒に近所のガキ大将にいじめられて、その度にナナミが飛んで来てくれて……。
「でも、いつの間にか私より背もおっきくなって、身体もおっきくなって、
 逞しくなっちゃって、もう私の助けなんか必要ないみたいなんだ。」
僕がナナミの身長を追い越したのは、いつだったかな?
僕とジョウイの背が伸び始めて、いつの間にかナナミが小さく見えるようになって……。
「でもね、でもね、私の事誰よりも心配してくれるんだ。
 私はそれが嬉しくてしょうがなくって、甘えちゃいそうになるんだけど、
 それじゃ迷惑がかかっちゃうから我慢してるんだ……。」
「へぇ……ナナミは偉いんだね。」
僕は素直に感心した。
そうなんだ。僕はナナミに甘えられる事ができたが、ナナミも誰かに甘えたかったに違いない。
でも周りには甘えられる人がいなくて、ゲンカク師匠が亡くなってから
ずっと頑張ってきたのを僕は知っている。
だから、僕はナナミの力になってあげたい。
ずっと助けられてきた分、今度はナナミを助けたいんだ。
「その人すごく鈍いみたいで、私の気持ちなんて気づいてくれないんだよ。
 こんなに近くにいるのに……」
「ふぅん………。」
「私はいつまで立ってもお義姉ちゃんなのかな……………。」
「………。」

気づかなかった訳じゃない。
ナナミの視線が熱っぽく感じる時もあった。
でも、僕の勝手な思いこみだと信じた。
今のこの関係が崩れる事が怖かったんだ。
だが、それももう心配ない。
僕ははっきりと聞いたんだ……ナナミの気持ちを。
「ねぇ……私、どうすればいいんだろう?リオウ、私、どうすればいい?」
「………。」
「離れたくないよ……私、リオウと離れたくないよぅ……」
「………じゃあ、離れなければいいよ。」
「え?」
「僕に好きな人ができるまで、側にずっといればいいよ。」
「え、でも、だって…」
「いいんだ。僕はナナミを守ってあげたんだ。今までずっと僕を守ってくれた、
 世界でたった1人のお義姉ちゃんを守ってあげたいんだ。」
「………リオウ……ありがとう。ありが……とう………」
そして、僕達はどちらからともなく。
それが当たり前のように。
初めてのくちづけをした。

僕達は星空の下、お互いの舌を吸いあった。
初めてとは思えないほどの、濃厚なキス。
それは今まで溜めこんだ気持ちを相手に流し込むかのように激しく、情熱的な行為だった。
僕が舌を伸ばすと、ナナミがそれを追いかける。
僕がナナミの歯型をなぞると、ナナミがそれをフォローしてくれる。
まるで次の行動がわかるように、僕達はお互いを導きあった。
僕が唾液を流し込むと、ナナミは喉を鳴らしてそれを飲みこむ。
ゴクリゴクリと鳴る喉が、普段の彼女とのギャップを僕に感じさせた。
こんなにHな女の子だったんだ……。
「んふ……おいしい。」
ニコ、と笑ったナナミはとても愛らしく、僕は彼女の身体をきつく抱きしめた。
「わ……!」
柔らかい。
ナナミの身体ってこんなに柔らかかったのか…。
僕は彼女の身体を抱きしめる力を弱めると、帯を緩めて胴着を脱がせ始めた。
ナナミも僕の行動を察して、上手く身体を動かしてくれる。
ナナミは脱いだ胴着の上に横たわり、その綺麗な裸体を月光のもとに晒した。
その身体はとても女らしいラインを描いていて、
普段の勝ち気な彼女からは到底想像できないものだった。
「ね、ね、私のカラダ……綺麗?」
「…うん…」

そう聞かれて『NO』と答える男はいないよと思うが、僕の口から出た言葉は紛れもない本心だ。
「あ、でも汗臭いよきっと……今日は身体洗ってないし……」
「そんな事気にする事ないよ。ナナミは気にするの?」
「そ、そりゃあ私、女の子だもん。ちょっとは気になるよ…」
「じゃあ匂い嗅いじゃおう。ナナミの匂い。」
僕はそう言って、ナナミの下腹部へ移動した。
白い下着の上から、股間に顔を埋めて思いきり彼女の香りを吸いこむ。
「や、やだよぉ!!止めて、リオウ……恥ずかしいってば……」
「恥ずかしがる事なんてないよ。ナナミの匂い、僕は好きだ。」
僕はナナミの匂いを堪能してから、下着の上から股間に舌を這わせた。
「ひゃぁ!!」
ナナミが驚いて太股で僕の頭を挟みこむ。
一瞬呼吸に苦しんだが、僕はその態勢のまま彼女の秘部を愛撫した。
「あん……リオウったら、くすぐったいよ……」
口を尖らせ、ナナミの秘裂をなぞるように移動させていく。
その旅にピクピクと反応してくれるナナミがとても可愛い。
「ん……」
僕は下着の上からの愛撫にじれったくなって、その布地を一気に剥ぎ取った。
細い糸を引いて下着がナナミの身体から離れる。
その股間には立派に口を開いて、ナナミの秘部が存在していた。

「も、もう!リオウってば、乱暴にしないで……」
僕は再びナナミの股間に顔を埋めると、音を立てて淫水を飲み始めた。
「ずずるぅ、んっ、んっ、ぢゅ、ぢゅっ、ぅぅぅ……」
「んはッ、や、ぁ、ヤダよぅ、そんな、音させ、ないで、お願い……」
「ぅん、ずずぅぅぅぅッ、ナナミのここ、すごくイヤらしい。こんなにおツユ出して…」
「は、恥ずかしい事言わないでよぉ……だって、しょうがないんだもん、出ちゃうんだもん…」
「いいから、出して。全部、飲むから……」
僕は膣内の愛液を味わおうと、その中に舌を侵入させた。
「ひッッぁ!!な、何か入ってくるぅ!!い……ぁ、あぁ……はぁぁ!!」
ねろねろと熱い膣内で舌を暴れさせると、潤いはどんどん増していき
小刻みにピクピクと周りの肉襞が動き出した。
ナナミは僕の頭を両手で掴み、これ以上の侵入を拒もうとしている。
「リオウ、ちょっと待って、やだよぉ……私、ヘンになっちゃうよぉ……」
「いいよ、ナナミ、気持ち良いんでしょ?ヘンになっていいから……」
僕が舌の動きを激しくすると、ビクンビクンとナナミの身体が跳ね出した。
「いッ……あぁ!!ひっん……ヤダぁ、私、もう、ダメだよぉ……イッちゃうよっ、ヤダっ、イクッ!!」
「んっぷ……」
僕の鼻っ柱に愛液を引っかけて、ナナミは絶頂に達してしまったようだ。
「ナナミ……」
「ひん……リオウ、私、イッたよ?イッちゃったよぉ……」
「僕、嬉しいよ。ナナミにはどんどん気持ち良くなってほしいんだ。」
「で、でも、私だけなんてイヤだよ。リオウも、気持ち良くなって…」

ナナミはそう言うと、絶頂に達して間もないというのに、
両足を広げて濡れそぼった秘部を僕に向かって広げた。
「ね、来て……いいよ、来て。1つになりたい、リオウと……」
パクパクと卑猥な動きを見せるナナミの秘部に僕は吸い寄せられるように
固くなったモノを当てると、ゆっくりと腰を押しこんで挿入を開始した。
「うっ……んぁぁぁぁっ!」
ぷつっと小さな壁を破る感触。
ナナミの初めての相手は、僕だった。
「ナナミ……痛い?」
「………、うぅん……平気…だから、動いてリオウ…」
目尻に涙を溜めて言われても説得力はない。
だけど、それがナナミの希望なら……。
僕はできるだけナナミに負担をかけないよう心掛けて、ゆっくりと腰を前後に動かす。
「くっ……んぅ!は………ぁっ!」
「う…。」
僕のモノを引き千切らんとばかりに、ナナミの肉襞が吸いついてくる。
その凄まじい快感に、僕の射精感は出口へと追いやられていく。
「うぅ、ナナミ、すごいよ……」
「はぁっう、リオウ、私、気持ち良い?ねぇ、気持ち良い?」
ナナミは僕の腕に指を絡ませながら、切なそうに聞いてくる。
その顔がとても愛おしくて、僕は涙がこぼれそうになった。

「うん、すごいんだ、ナナミの中……もう出ちゃうよ……」
「はっ、あぅ、んん、だ、出していいよ、このまま中に、ちょうだい、お願い」
「そ、そんな事…」
「いいの、いいの、欲しいの、出して、出して、出して、リオウ……欲しい……」
その時、ナナミの膣内がキツく締まり、僕はその刺激に堪えきれず射精してしまった。
びゅくぅぅぅ……、と精が搾り取られるように割れ目から吐き出される。
「はぁ……っぁ、すごいね、いっぱい出たね……」
その赤らんだ彼女の顔はとても色っぽくて、僕の欲望がむくむくと再び大きくなっていく。
「わ…」
まだ膣内にあった僕のモノが硬さを増していくのを感じて、ナナミはびっくりしたようだ。
僕はこのままもう一度愛しあいたいと思った。
「……きゃぁ!!」
僕は彼女の身体を2つ折りにすると、結合部が見えるように体重をかけていく。
ちょうど前転の途中のような態勢で、ナナミは苦しそうに僕を見上げた。
「リオウ、苦しいよ…」
「ナナミ、見て……僕のモノがナナミの中に突き刺さってる」
彼女の頭のちょうど真上の位置に結合部を持ってくると、僕は上から抜き差しを開始した。
「はぅっぐ……、うっああ!ひん……恥ずかしいよぉ……」
パンパンと肉の弾ける音が辺りに響く。
ナナミの股間から溢れ出る愛液が真下にある彼女の顔に垂れ落ちていく。
僕は前のめりになって両手を地面につくと、腰だけを動かして彼女にペニスを突き入れた。
「ひぅん!や、やだぁ、こんな格好!あっぁ、お願い、止めて…!」
「ナナミ、苦しい?」
「くっ……苦しいし、恥ずかしいから……」

僕は構わず腰の動きを激しくさせた。
腰だけで動くのは慣れていない僕にとって酷な事だったが、
それでもナナミには十分な刺激を与えられていたようだった。
「いッあん!はぁん!!っく、んんん―――――――ッ!!!」
「はぁ、はぁ、はぁ、ナナミ……!」
「やだ、やだぁ!!あぁんっく、んっはァ!!また来るぅ!イヤァ、また来るゥゥッッ!!」
「くっ…!」
ナナミの嬌声が、僕の興奮をより高める。
あの強気な彼女がここまで喘ぐなんて、誰が考えつくだろう。
「うぁあん!!私、こんな格好で、イクっ、イク!!イックうゥゥゥ!!」
「うっぁ!」
2度目の絶頂。
ナナミは全身を激しく痙攣させて、快感に打ち震えている。
僕は何とか彼女の膣圧に耐えるとそのまま彼女のお尻を持って、
後背位の態勢を取らせた。
「あ……?」
まだ焦点が合わないようで、ナナミはぼぅっとして僕にされるがままになっている。
タプンとした可愛いお尻が目の前で揺れている。
その奥にある小さな菊座が未だ快楽の波を漂っているナナミに呼応してヒクヒクと動いていた。
僕がその穴を指で触ると、彼女が機敏に反応した。
「ダッ・……ダメェ!!そこは、絶対にダメ、ダメ―――――――――――ッ!!!」
いきなり激しく抵抗されて、僕は少し慌てる。
彼女が嫌だというなら仕方がない。
なんだか本気で嫌がってたし……。

僕はまだ柔らかいモノもそのままで、三度ナナミの膣内を擦り始める。
「ひゃっ……ぁ!!」
もうナナミの膣は僕の液と彼女の愛液で掻き混ぜられ、ドロドロの状態だ。
僕が腰を動かす度にお尻が震え、とても可愛らしい生き物のように見えた。
「あぁん……すごいよぉ……!リオウ、すごいよぉ………ッ!!」
もう初めての交わりが随分昔のように思える。
彼女はすでに快楽を覚え始め、僕は腰の動かし方を理解し始めていた。
「あッ……ひん!もう、あぁ、あぁ、あぁ!!気持ち良いよぉ………っ!!」
「ナナミ、気持ち良いの?」
僕が前倒れになって彼女の背中に密着すると、とても嬉しそうな表情で
「うッうん、すごいのぉ……もっとしてッ、リオウ、もっとしてぇッ!!」
僕は膣内を振動させるように、腰を小刻みに動かした。
「あッ!あッ!んん!!うッんん!!いい、いい!」
「ナナミ、もっと声きかせて……」
「いいよ、リオウ、気持ち良いよッ!!あぁ!もう、スゴイよぉ!!」
次第に彼女の声が大きくなっていき、野外だというのに僕らはお互いの肉体を貪りあった。
僕はカチカチに固さを取り戻したペニスをナナミの膣深くにねじ込んだ。
「あぁぁ!!深いぃ……!!ぅん!ッぅん!!ぃヤァ!!」
真っ赤になった秘肉が、僕のペニスに纏わりついている。
すごい量の愛液を吹き出しながら、目の前の『女性』はただ喘ぎ続けている。
彼女にもっと快楽を与えるために、自らももっと快楽に酔うために、
僕は激しく腰を打ちつけ続けた。
「はげ…ッ、激しいよぉ……!!リオウ、私、またイッちゃう……イッちゃう!!」
「はぁ、はぁ、いいよナナミ、何度でもイキなよ……ほらっ!!」
「くっひぃぁ!!イクっ!イクん!!ふっあぁあ!!私、イクゥゥゥッッ!!」
「う、出るよ!」

ぶぴっ……ぷしゅ。
一層激しく潮を吹きながら、僕の射精と同時にナナミは盛大に気をやってしまった。
足腰に力が入らないのか、その場にガクガクと崩れ落ちると、
うつ伏せのままナナミは荒い息を整えようとしていた。
「ハァ、ハァ……。もう、すごいよリオウ……最高だよ………」
トロンとした瞳で僕を見るナナミ。まだ快楽の波に揺られているようだ。
「……あはは……僕達は相性が良いのかも知れないね……。」
僕はそんな軽口を叩く。
気だるい雰囲気が、妙に心地良い。
ナナミは仰向けになって、整ってきた息を大きく吐いて、お腹の上にそっと手をのせた。
「赤ちゃんできちゃったら……どうしよう………。」
優しく、慈しむようにお腹をさするナナミ。
そのシルエットが母親のように見えて、僕は不思議な感覚に囚われた。
「育てようよ。僕ら2人で……。」
僕のその言葉に彼女が顔を上げる。
その目には、希望と不安が入り交ざっていたように見えた。
だが、僕は彼女の心の揺らぎを静めるために。
「ナナミ、一緒に生きよう。」
「………!」
そう言って、彼女の身体を抱きしめた。
僕の中で彼女は『守りたい人』から『愛する人』へと変わったのだ。
数多くの共有する想い出。
2人でそれをもっと増やしていきたい。
そう思いながら、僕は胸の中で泣きじゃくるナナミの髪をそっと手で梳った。

                   完

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