アルシュタート×5主人公「いたずら」 著者:7_339様

 太陽宮の最奥にある女王の寝室、そこに親子二人がいた。
 子である王子ファルーシュは、後ろから急に抱きつかれたことで思わず体を硬直させてしまった。前に回された腕はとても細く、そして温かい。
 後ろから優しくファルーシュを抱きしめているのは、母である女王アルシュタートである。ぽつ、ぽつと語りかけるその声はとても耳にも心にも優しくて、ああ母上なんだ、ということを再認識させられる。
 あの時――太陽の紋章をやどしてから、それに蝕まれているかのような母は、こういった面を大分見せなくなっていた。こうして抱きしめられるのなんて何年ぶりだろうかと思う。――だが、この久しぶりの抱擁が、青少年として立派に育った彼のある部分を刺激してしまってもいたのだ。
 ふにょり、と背中にあたる感触に、ファルーシュの心臓はばくばくしっぱなしだった。いくら久しぶりとはいえ、母親に抱きしめられてこんな――
 そうファルーシュ自身も思うが、逆にどこかでこの母親になんだから仕方が無いとも思う。実際、謁見とかの最中にだって、たまにそちらに目を注いでしまうことがあるくらい、その、なんというか立派な胸をしているのだ。たまに揺れてしまっているのが見えるくらいに。

 アルシュタートが何か語りかけるたびに、その甘い息が耳にあたって、ファルーシュはピクリと震える。このままだと何だか不味い。そう思いながらも、もし振りほどいたりしたら、母はきっと悲しむだろう。それだけはいやだった。
「こんなに大きくなって…」
 単純に、自分のことを思ってくれている母に対して、余りにも不謹慎で自分が情けなくなってくる。だけれども、心臓の音は一向になりやむ気配が無い。心地よい柔らかな感触で背中が解けてしまいそうになる。抱きしめられる力が一層強くなることで、それが増す。
 アルシュタートはそっとファルーシュの肩のあたりに顔をのせて、ファルーシュの顔を覗き込むように顔を向けようとするのだけれども。
「じきにフェリドを超えて…」
 そんなことを言おうとするのだけれども、なぜかその秀麗な美顔が、下を向いたままになってしまっている。しかも、なぜだかほんの少し顔が朱に染まっている。
「母上?…どうかしたのですか?」
 立ちくらみでも起こしたのだろうか、そう思って声を掛けるが、返事はすぐには返ってこなかった。そして、間があって返ってきたのは…
「…こんなところまで、大きくなって…」
 そしてファルーシュが母の視線を追ってみたのは、自分のいきりたったモノが情けなくテントを張ってしまっている現実だった。

「あ、母上、これは、その…」
 顔を真っ青にしながら、慌てふためいて言い訳を考えるファルーシュ。だが、そんなにぱっと都合の良い嘘がつけるようにはこの王子は出来ていない。
「いいえ…そなたも男の子なのですね。ついつい…」
 恥ずかしそうに袖で顔を隠すようにしているアルシュタート。だがその視線は、ファルーシュのモノにしっかりと注がれている。かあ、と顔を真っ赤にして、その部分をしっかりと両手で隠すファルーシュ。それがアルシュタートには妙に可愛く映った。
「す、済みません母上…失礼します」
「待ちなさい」
 ピタ、とファルーシュが扉に手をかけるのをとめる。命令的ではあるけれど、声色は母としての優しいものだった。だけれども、そこに今までに見たことのない色が含まれていることまでは彼は気づかなかったが。
「え?…」
「外ではリオンが待っているのですよ?…良いのですか?そのままで」
「あ…」
 確かにその通りだ。このままではリオンまで恥ずかしい姿をさらすことになる。護衛として四六時中共にいるリオンにこんな姿を晒すのはとても気まずい。ミアキスみたいにからかってくる心配は無いが、生真面目なリオンだからこその心配もある。
「収まるまで待ちましょう…それまでこちらへ」
「え?」
「いいから…わらわの…母の願いが聞けないのですか?」
「わ、わかりました…」

「ふふ、本当に大きくなって…」
 今、ファルーシュの頭はベッドの上でアルシュタートの膝の上にのせられている。そして、そのせいで目の前にはアルシュタートの大きな胸が。はっきり言ってさっきよりよっぽど刺激的な状況だ。
 普通ならば、このまままどろみにでも沈んでしまいたい状況でもある筈なのだが、成熟し、女性としての魅力を余すとこなく内包したアルシュタートの体がファルーシュをそうさせてくれないのだ。服越しでもわかる、ふともものふくやかなやわらかさと、弾む胸の弾力。そして、アルシュタートから流れる女の香りが、ファルーシュの感覚を麻痺させていく。
「一向に静まりませんね。どうしたことかしら…」
 そんな感じでアルシュタートが問いかけると同時に、胸がかすかにファルーシュの頬に当たる。
「は、母上…これでは…」
 このままでは収まるものも収まらないと抗議の声をあげるファルーシュだが、アルシュタートのほうはそれを気にするふうでもなくテントにその細指を伸ばして、
「あまりリオンを待たせるわけにも参らぬし…やむをえません」
 そうしてゆっくりと頭をベッドの上に寝かせて膝をどけるアルシュタート。ファルーシュはようやく開放された、とほっと安堵する気持ちと残念さを感じていたが、次の瞬間、驚くべき光景を目にしてしまう。
「は、母上?…何を…」

 夫フェリド以外には決して見せたことの無い淫蕩な笑みを浮かべ、いつの間にかアルシュタートは息子の下着にまで手を掛けている。そして、勢いよくファルーシュのモノがアルシュタートの眼前に現れる。あまりに勢いがよすぎて頬にぺち、と当たってしまったくらいであるが。
「まあ…こ、こんなに立派に…」
 息子のモノがこれほどとは思わなかったアルシュタートは、倒錯的な感情もあってか息を荒くしてしまう。それはファルーシュも同じことであったのだが、アルシュタートはさらにそのままゆっくりと白魚のような指で包み込んで、上下にそれを擦り始める。
「は、ははうえ…いけません…こんなこと」
「そうは言っても、収まりつかなそうではありませんか…大人しくしていなさい、ん…」
「…っ…ははうえ…」
「え?…きゃっ…」
 余りに早く達してしまったことに、アルシュタートは僅かに驚きの声を上げる。どく、と一つ脈打って、白濁液がぽかんとしたアルシュタートの顔にかかってしまう。白濁にまみれた母を見て、ファルーシュのモノも一度出したにも関わらず、また堅さを取り戻していく。
「は、初めてだったのですか…」
「は、はい…」
 せいぜい、自分でしたことしかないファルーシュには強すぎる刺激であったかもしれない。だが、あっという間に堅さを取り戻す若さに、アルシュタートの女の部分が刺激される。つつ、と顔にかかった一部が胸が作り出す谷間に導かれていく。唇の周りにこびりついたものは舌で舐め取られる。
 とてつもなく淫靡な光景に、ファルーシュはどうしようも無くなりそうになる。一方、それでも衝動を堪えるようにする息子に健気さを見出したアルシュタートは、せめて最後まですっきりさせて上げたいとも思う。そして――

 アルシュタートはその服におもむろに手を掛けて、そして息子の目の前で胸をあらわにする。ぷるん、そんな音が本当にしてしまいそうなほど、弾けるような胸。かつ、極上の女としてのやわらかさもそこにあるような、それでいて形の崩れなど一切見受けられないそれに、ファルーシュはゴクリと唾を飲み込む。そして、それが段々と眼前にせまってくる。
 その頂点にある桜色の先端が美味しそうに自己主張している。舐めたい――そんなことを考えていると、アルシュタートがファルーシュの手を自分の胸に押しやる。想像以上の弾力とやわらかさを手で受け止める。
「ファルーシュ…絞りなさい…」
 艶やかな視線を送りながら、そんなことを言う母。そんなことは出来ない、と言おうとするファルーシュも、しっかりと胸を指と掌で存分に味わっている以上は言い出せない。止めようとしても一向に止まらない指。揉み込む度にはじき返す圧倒的な弾力。そしてまた、ただ衝動に任せるだけの息子の指に、次第にアルシュタートも感じ始めていた。
(若い頃のフェリドみたい…やはり親子なのですね…ん)
 息を荒くさせる母に呼応するかのようにして先端の桜を口に含むファルーシュ。夢中になってまるで吸い出してしまうかのように。アルシュタートは一瞬だけ赤子の頃のファルーシュを思い浮かべるも、その頃とは違って、母に甘える心とは別に貪ろうとする男の姿も感じる。
(あ…母上の…甘い…それに何か懐かしい)
 乳首からとうとうと零れだすそれを飲みながら、もう一方もいわれるままに絞り込むように揉みしだく。強めに指を食い込ませるようにすると、数滴の白色のミルクが、形のいい胸をなぞる。そちらにも誘われそうになるファルーシュだったが、
「塗りこむようになさい」
 そう母にいわれて、胸全体にそれを塗りこむように、ゆっくりとなでまわす。乳首からとうとうと流れ出すエキスを、幾重にも丹念に満遍なく。

 そして、アルシュタートがもう結構ですよ、と言う頃には、その大きな乳房はミルクのせいでしっとりとしたぬめりとてかりを見せて、余計に淫猥に見えるようになる。まだ味わっていたい、心の底からそう思ってしまうくらいになるファルーシュだったが、それはす、と眼前から離れてしまい、そして…
「さて…今度はそなたのを搾り出してしまいましょう」
 するとアルシュタートは、誇らしげな胸を持ち上げて、息子のモノをおもむろに乳房で挟みこんでしまう。瞬間ピリピリ、と体中に電気が走ったような感覚に襲われるファルーシュ。
「ああ…」
 挟まれただけだというのに、それだけで達してしまいそうになる。その反応を満足そうにアルシュタートは見続けながら、ゆっくりと濡れてすべりの良くなった乳房を交互に上下させていく。先だけ飛び出すくらいのその竿を何回も刺激する。その度にぴくぴくとするファルーシュの先端から我慢汁がとめどなく溢れて、いやらしい音を奏でていく。
「あ…ああ…あ」
(こちらはこんなにも男らしいのに…顔のほうはまるで女みたい…わが子ながら)
 そんなことを思い浮かべながら、熱心に乳房を上下させるスピードを上げていく。ファルーシュも腰を動かして快感を得ようとするが、この体勢では上手くいかず、結局アルシュタートに任せるままになる。ずにゅ、ずにゅ、と音も段々と大きくなっていき、
「ファルーシュ、もう少し耐えて…」
「は、ははう…う…」
 アルシュタートが耐えるように言うものの、既に限界を超えていたそれは、また大量の精液を吐き出し、自分の母親の顔と胸を好き放題に汚してしまう。アルシュタートは桃色の息を吐きながら、どこか不満そうな様子でいたが、半萎えになりつつもまだ余力を残した息子のモノをみつめると気を取り直す。

「まだあと一回くらい残っているようですね…若いわ」
 そして半萎えのモノにぬらり、ぬらりと舌を這わしていき、袋のほうもその指でやわやわと揉みしだくと、次第にまた元の堅さを取り戻す。そして堅さを取り戻した、その裏の筋のあたりに、硬くしこった乳首をおしつけてモノを乳房にめりこませ、幾重にもなぞるようにする。先ほどまでとは違ったピンポイントの攻撃に酔いしれるファルーシュ。
 両の乳首でのそれを済ませると、アルシュタートは挑発的な笑みを浮かべて、仰向けに寝転がり、腕で胸を締め付けるような格好をする。ただでさえ大きな乳房が余計にその存在をアピールする。
「最後は…そなたが存分に楽しんで…」
 誘うように、でも請うようにそんなことを言う母に魅了されたファルーシュは、いわれるままに乳房の間に腰を打ち付けていく。
「は、ははうえ…」
「あ…そ、そうです…もっと…」
 母乳と精液で汚れた胸は滑りがさらに良くなり、かつファルーシュは思う存分揉みしだき、乳首を好き放題いじりながら、腰のうち付けをはやくしていく。ぷるんぷるんと震える乳房に腰があたり、ぱん、ぱんと打ち付ける音が一際大きくなる。
 獣のように貪る息子に母も胸の疼きを大きくして、谷間から出る亀頭に舌先を当て、そして唇を時折キスをするように当てる。
「も、もう本当に…」
 限界が来ているファルーシュは、アルシュタートの顔をみつめながらそのまま出してしまおうとするが、それを悟ったアルシュタートはキスした唇をそのまま深くさせ、ついにモノをくわえ込む。そして、アルシュタートが舌先で尿道口をチロ、と刺激すると。
 びゅる、と更に一際大きな射精感とともに、ファルーシュは全てを母の口の中に吐き出し、気を失いそうな感覚まで得る。
 アルシュタートは三回目にも関わらずまだ濃さを保ったそれを存分で口の中で遊ばせ、全てを嚥下して、満足そうな笑みを浮かべていた。

「本当に…親子で似るものですね」
 嬉しいというよりはどこか懐かしそうにそんなことを言いながら衣服を整えるアルシュタート。どういう意味だろう、とファルーシュは思いをめぐらせるが、それを絶つようにアルシュタートが
「ふふ…それより今のことは他言無用ですよ?」
 一瞬の内に今の情事の内容が頭にまた浮かんできたことで、頭の中がそれで埋め尽くされそうになる。顔を真っ赤にして下を向くファルーシュ。アルシュタートはそんな息子に、いつもどおりの笑みで、
「さあ、そろそろリオンが待ちくたびれているでしょうし行ってあげなさい?」
 ファルーシュはその言葉に素直に従って、母に一礼してその場を去るようにする。これ以上ここにいるとまた…そんな衝動が浮かびかねないから。
「し、失礼します…」
 パタン、と扉をあけると、ちょっと待ちくたびれてあくびでもしそうなリオンの顔が。慌てて自分の顔を見て居住まいを但し、
「王子、お疲れ様です…」
 そんなわけのわからないことを口走るが、ファルーシュの顔を見たあと、どこかきょとんとした様子で、人差し指を立てて、
「あれ?王子…お顔が赤いですけどどうかしましたか?…」
「あ…な、なんでもないよ」
 他言無用、などといわれなくてもあんなことをリオンに話す訳にはいかない。母親の胸で思う存分果ててしまったなどと…くるり、とリオンに顔を背けて、さっさと自分の部屋に戻ろうとするファルーシュ。リオンはそれに待ってください、と声を掛けて後ろから追いかける。
 ファルーシュはどうでもいいことでちょっと不安になった。こんな経験をしてしまって他で満足出来るのかな…と。太陽宮を照らす光は、このときはまだ明るかった。

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