5主人公×リムスレーア 著者:9_793様

「…すまんが、その話は断らせて貰うのじゃ。」
大きな太陽宮の中でも一際広いこの部屋の中に、その声は響いた。
「そうですか、分かりました。…しかし忘れないで下さい、貴方はこの国の女王です。
今すぐにとは言いませんが、いずれは民や国の為にも伴侶となる方を決めて頂かなくてはなりませんぞ。」
「…………」

女王と呼ばれた少女…リムスレーアは彼の話を少し俯きながら聞いていた。
そんな事はとっくに分かっている。彼女は胸の内でそう呟いていた。
彼女とファレナの国全体を巻き込んだ争乱は数年前に終結を迎え、ようやく戦乱によって負ったファレナの深い傷跡も癒えかけた頃である。
このような縁談が若き女王に持ちかけられるのは至極当然の話であった。

「まぁ、姫様にはもう今すぐにでも結婚しちゃいたい人がいますもんねぇ?」
縁談を持ちかけてきた者が立ち去り、一息付いたリムスレーアに、彼女の隣にいた女性が突然話しかけた。
「ななな、何を言っておるのじゃミアキスッ!わらわにはそのような相手などっ!」
リムスレーアはミアキスと呼ぶ護衛の女性の放ったその言葉に慌てて反論する。
「またまたぁ、王子が帰ってきてからというもの、お仕事のとき以外はずぅっと一緒にいようとしてるのはどなたですかぁ?」
「ち、違うのじゃ!わらわは兄上と、けけ、結婚など「あらぁ?誰も王子が結婚相手だなんて言ってませんよぉ?」」
「うっ…」
リムスレーアはまさしく一本取られたという様な表情だ。対照的にミアキスはまるでオモチャで遊ぶように楽しげである。
「こ、こやつは〜……」
「ふふ、御免なさい姫様ぁ。…でもですねぇ、最近、その王子が結婚するって噂があるんですよぉ。
王子、周りの国々でも有名になっちゃいましたからねぇ、旅して回ってる時でも色々話があったって噂ですよぉ?」
途端にリムスレーアの顔が青くなり、口調が早くなる。
「そ、それはまことかミアキス!?なぜもっと早く言わぬのじゃ!?」
「すいませぇん。でもぉ、私もこの噂を聞いたのはつい最近なんですよぉ。」

彼らに王子、兄上と呼ばれるその人、ファルーシュはファレナの王子であり、リムスレーアの実の兄である。
彼は先の争乱を終結へ導いたリーダーであり、国民からの信頼も厚い勇将であった。
彼がそうなる以前からリムスレーアはファルーシュに付きっきりであったのだが、
ファルーシュがリムスレーアをゴドウィンの手から開放した時から、
また、彼がその後の戦乱終結から姿を消し、そして帰ってくるまでの間、彼女の兄への想いは日に日に膨れ上がっていた。
そして、彼がこのファレナに帰ってきてからようやく落ち着いたこの時、リムスレーアにとってのまさしく兄上との時間、
あんな事やこんな事を楽しみにしたいこの時にこのような噂が流れてきたのである。
リムスレーアは考えるよりも早く、脱兎のように謁見の間を走り去っていった。

「ですからぁ、姫様も…あれぇ、姫様?姫様〜?」
大きな太陽宮の中でも一際広いこの部屋の中に、その声は響いた。

「はぁ…リムが結婚かぁ。もうそういう時になっちゃってたのかなぁ…」
自室にて、その噂の王子がため息と共に呟いていた。
彼にも公務の用があったのだが、謁見の間の前でたまたま衛兵と話している最中に縁談の話を聞いてしまっていた。

…もしリムが結婚するなら誰が良いだろうか。ふと今では廃止となった闘神祭を思い出した。
まずベルクートを思いついた。だが今では宮廷で剣の指導をしている彼ではあるが、マリノとハヅキの板挟みとなっており、今だにその辺りは窮屈そうだ。ダメだな。
次にリヒャルトの事を思い出した。途端に何処からともなく「ミューラーさ〜ん♪ミューラーさ〜ん♪」と幻聴が聞こえてきた。
…論外だった。って言うか何であいつは闘神祭に出場したんだ?と今更なツッコミをしてしまった。
じゃあユーラムだろうか。今では昔の言動が嘘の様にしっかりとしており、ファレナの為にも尽くしてくれている彼だ。
どうなんだろうな…と考えていると、突然目の前の扉が勢い良く開いた。

「兄上っ!ここに兄上はおらぬかっ!?」
いつだったかどこかで聞いたような台詞と共に、リムが飛び込んできた。
「ど、どうしたんだリム?そんな血相を変えて…」
「どうしたもこうしたも無いのじゃ!あ、兄上!兄上が…け、結婚するというのは本当なのか!?」
「へ?」
突然の妹の言葉に思わず変な声を上げてしまった。が、すぐに平静を取り戻し考えてみる。
僕自身は結婚する気は全く無かった。そのような噂が流れてるのは知っていたが、どうせミアキス辺りが喋った話が回り回って大きくなっているだけだろうと、その程度に考えていた。
そんな思考を遮り、リムは続ける。
「じゃから、兄上は結婚するのかと聞いておるのじゃ!」
「いや、僕はまだそんなつもりは無いけど…何で急にそんな事を?」
「ミアキスの奴がそう言ってきたのじゃ!兄上は、その…諸外国のおなごとも中が親密だからじゃと…」
眉を八の字にして聞いてくる妹に、僕は少し可愛らしさを感じていた。こんな顔がミアキスは好きだからそんな事を言ったのだろうかと勘繰ってしまう。
「そんな事は無いよ。それに外国を見て回った時でも、恋人なんていなかったしね。」
「そ、そうか!それなら良いのじゃ!」
今度は急に笑顔になったリムを見て、またもや可愛いと思ってしまった。いけない、目の前にいるのは妹だぞ。
自分に話をするように制する。丁度良い機会なので、今度はさっき自分が思っていた事を聞くことにした。

「じゃあリム、僕からも聞いておきたい事があるんだけど…良いかな?」
「何じゃ兄上?わらわが分かる事なら何でも聞いて良いぞ。」
「そう…じゃあ聞くよ。リムには…結婚したい相手はいるの?」
「……!!」

兄上にから…兄上まで、わらわの結婚の話をしてきた。何故だろうか、涙が込み上げて来るのを感じた。

「兄上…兄上も、わらわに結婚しろと言うのか…?」
「リ、リム?」
「兄上も、わらわを、わらわを女王としか見てくれないのか?」
「…………!」
「わ、わらわにだって、好きな相手はおる!わらわだって、好きな者と結ばれたいのじゃ!」
その瞬間、わらわは兄上にぶつかるように兄上の胸元に顔を埋めてしまっていた。
勢いがあり過ぎたのか、兄上はそのまま後ろに倒れ込み、わらわが押し倒すような形となっていた。

「でも、でも…わらわの好きな相手は…いつだってわらわの手には届かないところにいた。それは女王になった今でも変わらぬ…」
「リム……」
「わらわは…わらわは兄上が好きじゃ!兄妹なんてしがらみなんぞどうでもいい!兄上と結婚したいのじゃ!…でも、でもっ…」
涙が溢れてくる。叶わない恋だと初めから分かっていた。しかし、胸の内にある物を全て吐き出すように叫んでいた。

その時だった。叫んでいた唇を、兄上がその唇で優しく塞いでいた。わらわ自身、何が起こったか理解するのに短く時間がかかっていた。
この部屋に喋るものはなくなっていた。静寂が時を支配していた。
時間はどれほど経っていただろうか。兄上は口付けした時と同じ様に優しく唇を離した。
「ぷはっ…はあ、はぁ…あ、兄上…?」

「ぷはっ…はあ、はぁ…あ、兄上…?」
「リム…僕だってお前と同じだ。家族だから、妹だから…お前をそういう風に愛しちゃいけないって思ってた。
でも、お前を忘れることが出来なかった。旅をしていた時も、彼女を作ることも出来た…でもそうしなかった。
いつも、彼女、とか好きな人、って考えるとね。お前の笑顔しか出てこないんだ。
でも、いつもいつも、お前は家族だから、相手になるべきなのは自分じゃないんだ、そう思って自分を縛り付けてたんだ。」
「兄上……」
「だから、お前が…その、告白…をしてくれた時に、お前があまりに俺の思ってる事と同じ事を言うから、つい…ごめん、リム。」
「何を謝るのじゃ!兄上がしなかったらわらわが先にやってたのじゃ!」
兄上も同じだった。ただただそれが嬉しくて、つい強がりな嘘をついてしまった。顔がほころんでいくのが自分でも分かった。

リムは涙で腫れた目を擦りながら、僕でも分かる強がりを言ってくれた。嘘だ。あんなに泣いてた癖に。
そう考えていたら僕も少しだけ余裕が出てきた。そして今更だがリムに押し倒されている事に気付いた。
「リ、リム…悪いんだけど、上からどいてくれないか?」「嫌じゃ。」「へ?」
再び変な声を上げてしまった。先ほどの余裕もいきなり消え失せてしまった。
いきなり拒否をしてくれたリムの顔を見上げると、頬を真っ赤に染めてじっと僕の目を見ている。
「リム、何で?っていうか何する気だ?」
「兄上、両想いの女と男のやる事と言ったら一つしかなかろう?」
頭が沸騰するような感覚に襲われた。やる事?一つ?女と男?
「こ、こら、リム!いくら何でも話が飛び過ぎだ!」
「…でも、いきなりわらわの唇を奪ってきたのは誰じゃ?そんな気分になってしまったのは兄上のせいであろう…」
「うっ…」
何も言い返せなくなってしまった。そりゃあんな事をしてしまったけど、それ以上手を出すのはだめだと思う。思う。
「兄上…」
そんな事を考えている内に、いつの間にかリムは上半身に着ている衣を脱ぎ捨てていた。
「リリ、リム、本当に…」
その時、リムの手が僕の腕を持ち上げ、その露になった左の胸に押し当てた。
リムの胸はまだ発展途上ではあったが十分に大きくなっており、母の血筋を髣髴とさせた。
そして、何よりもリムの鼓動がこれ以上無いほど早く動いているのが分かった。動き過ぎて破裂しそうなほどに。
「兄上…わらわは、兄上にだけ抱いて欲しいのじゃ。他の見知らぬ男には抱かれたくない。
兄上に、兄上だけ、わらわに触れて欲しいのじゃ…」

ここまで言われてしまえばもう後には引けない。すみませんお父様お母様。不肖の息子をお許し下さい…
「…分かったよ、リム。」

今まではあえて目を逸らしていたリムの体だったが、改めて見ると、その成長した姿は紛れも無く母アルシュタートの娘であり、
これ以上美しい肢体は存在しないとさえ思えた。僕はそれ程にリムの体に見惚れてしまった。
「あ、兄上、そんなに見ないでくれ…恥ずかしいのじゃ…」
リムは先程触らせた胸を手で隠し、俯きながら呟く。
「ご、ごめん。でも本当に綺麗だ。」
「兄上…」
「…でもねリム。僕はお前にはこういうのはまだ早いと思ってる。
痛いと思ったらすぐに言って、僕が無理だと思ったらすぐにやめるよ。良いね?」
リムは無言で頷いた。その目はじっと僕を見つめ、もう迷いは無いように見えた。

お互いに服を脱ぎ捨てた。床に転がされたままする訳にもいかなかったので、裸になり縮こまっているリムを自分のベッドへと運ぶ。
折角なので、「お姫様抱っこ」をやってみる事にした。リムの美しい亜麻色の髪が腕にかかり、ほのかに甘い香りが鼻を擽った。
「ふふっ、兄上にこうして貰うとまるで姫だったころに戻ったようじゃ。」
「リムは今だって姫だよ。少なくとも今は…いや、僕の前では、まだまだ…ずっとね。」
先程の、ファルーシュでさえリムを女王としか見ていないのか、という問いの答えだろうか。そう考えるとリムの目からは再び涙が流れてくるのを感じていた。
「あ、兄上…兄上、ありがとう…本当にありがとうなのじゃ…」
ファルーシュはそんなリムを静かに抱き寄せ、優しく微笑んでいた。

涙も引いて、再び落ち着きを取り戻したリムは開口一番にこう言い出した。
「わらわは兄上には世話になりっぱなしじゃのう。…わらわからも、一つお礼をしたいのじゃ…」
「お礼?何か…」
そう言い切る前にファルーシュの言葉は止まった。リムがファルーシュの股間に手を伸ばし、やんわりと握っていた。
突然の事態にまたもや平静を失い、声を上げてしまう。
「ななな、何をしているんだリム!ミアキスに何か吹き込まれたのか!?」
「な、何故分かるのじゃ!?…いや、もうそんな事はどうでも良い。わらわは兄上の為ならこんな事ぐらい朝飯前なのじゃ!」
そう良いながらも、あからさまにぎこちなく、不慣れな手付きでリムはファルーシュの肉棒をしごく。
それだけでもファルーシュには背徳感と、リムの小さく少しひんやりとした手による動きで射精感が込み上げていった。
そして、リムは少しだけ止まると、意を決したようにその口をファルーシュの肉棒へと持って行った。
「リム!?駄目だ!汚いよ!!」
「兄上のなら…例え本当に汚くても、全て舐めとってみせるのじゃ!」
リムはそう言うと、その肉棒を小さな口に収め、亀頭のエラを唇で直接擦るように舐めていった。
「ふむっ……ちゅっ………んん…」
静かな部屋にその水音にも近い音が響き渡る。そのままもごもごとリムは喋ろうとする。
「んんっ……ぷはぁ…これが兄上の匂いなのじゃな……」
その言葉にファルーシュは言いようの無い恥ずかしさを感じる。そして、その音と声に加えてファルーシュの呼吸も次第に荒くなっていく。
「リム…っ、だ、駄目だ、もう離れろ!」
しかしリムは離れようとはしない。逆に口の動きに合わせて吸い取るように亀頭に圧力をかけた。そして…
「駄目だ、も、もう出る!」
それはファルーシュの悲鳴にも似た嬌声と共に勢い良くリムの口内へ飛び出した。
「!!…………ん………ううん…」
リムはほとんど全てのファルーシュの精液をそのまま口の中で受け止め、飲み込んでいった。
こくっ、こくんと喉が鳴り、ようやく言葉を口に出した。
「んん、苦い…それに喉が痺れるのじゃ……でも、全て飲めたぞ兄上!」
こんな事をしてもえへへと笑うその姿を見て、ファルーシュはこれ以上ないほど背徳感と興奮に蝕まれていた。
「じゃあ…今度は僕の番だね。大丈夫か?」
「うう…やはり、自分にされる、と分かると恥ずかしいのう…」
そう言うと、リムはまたもや胸を隠して縮こまっていった。その仕草まで可愛らしくて、ファルーシュは思わず押し倒しそうになる。
しかしそこは女王騎士長の息子、ついさっき抜いてもらった事もあるのだ。理性で無理やり押さえ込んだ。

「じゃあ…力抜いてね、リム。」
リムの胸を隠している腕をそっとはずし、代わりに僕の指がリムの胸を包んでいく。
十代半ばにしてはふくよかなその胸をゆっくりと揉みしだく。段々と手の内側で胸の突起が勃っていくのが分かった。
揉んでいた方の手を乳首に移し、反対の手でもう片方の胸を弄ぶ。
「ん…ぅ…ふ、不思議じゃのう…ぁ…兄上に触ってもらうと、とても気持ち良いのじゃ…」
上ずった声で話すリムの言葉に反応し、僕の理性も高揚していく。
「あ…ふふっ、くすぐったいのじゃ…ひぁっ…兄上〜。」
手をずらし、そのまま下腹部や腰、太ももを撫でる。その度にリムはくすぐったさで顔を緩めたり、
少し困ったような顔をする。それらも全て愛おしかった。
そして、ついにその手はリムのまだ幼さの残る秘所をなぞる様に触れだした。
幼さと緊張からだろうか、その秘所を開くためにはまだまだ慣れが必要そうだった。
確実に濡れてきてはいるものの、指一本でもきついこの秘所を突破するため、ファルーシュは意を決した。
「リム、お尻をこっちに向けてくれてもいい?」
「うぅ…良いが…いくら兄上でも恥ずかしいのじゃ…でも、何を?」
「もっと力を抜いて。ほぐしてあげるから。」
そう言うと、ファルーシュはリムに秘所に口を付けて、丹念に舐め回した。
「ひゃんっ…や、やめるのじゃっ、兄上!その様なところに口を付けるなど汚いでは…ない、か…」
「お互い様だよ、リム。僕からもお礼だ。」
舐めながら秘所に近いところで喋るのでファルーシュの息や感触がリムへ伝わっていく。
リムはあまりの恥ずかしさに声を上げるが、確かに感じてしまう自分の体と火照ったファルーシュは止められなかった。
秘裂に沿って舌を這わせ、その上にある小さな突起を重点的に舐める。その度にリムはあまりに激しい恥ずかしさと快感に身を捩らせるのだった。
ファルーシュは舐めるのと同時に、秘所を指でほぐすのも忘れていなかった。
なるべく痛みは無いように、舐めることで感じてくれているのなら、その内に指で入り口を押し開くように、細心の注意を払っていった。
そして、二本目の指が入るようになってからしばらくの時、リムの呼吸がとても荒くなり、嬌声は酷く上ずってきた。
「あ、兄上ぇ…わらわは……わらわは頭がおかしくなってしまいそうじゃ…」
「だ、大丈夫か、リム?」
「兄上っ、兄上ぇ!わらわもっ…ああっ、ふあああああああああっ!!!」

その瞬間、頭が真っ白になった。暫くの時をあまりの快感に酔いしれ惚けてしまっていた。
「…リム、大丈夫か!?リム!」
兄上の声が聞こえ、はっと我に返る。ベッドのシーツがまるで水でもかけたようにびしょ濡れになっているのが分かった。
「大丈夫か?…良かった。やっぱりこれ以上はもうやめるか?」
兄上はここまできてわらわの心配をしてくれている。そんな優しさも兄上の魅力の一つであり、嬉しくもあるのだが、
子供扱いされた様な気がしてちょっとムッとしてしまった。
「兄上、わらわは大丈夫じゃ。それにこれはわらわが自分で望んだこと、ここまで来てやめるのは女王の名折れじゃ!」
「…そうか、分かった。…じゃあ最後までいこうか。」

既にお互い十分過ぎるほど濡れた、その肉棒と秘所を擦り合わせる。リムはそれにも感じているのか恍惚とした表情が現れてくる。
そんな妹の姿を見ていると、またもやファルーシュのい理性は決壊しかかってくるのを感じてくる。駄目だ駄目だ、もうすぐその時が来るというのに。
そしてファルーシュは気持ちを取り直し、最後の確認をした。
「力を抜いてくれ、リム…行くよ。なるべく痛みが残らないように一気に挿れるから。」
「わ、分かったのじゃ。これで…ついに兄上と一つになれるのじゃな…」
やはり本当は怖いのだろう、僕の腕にしっかりと捉まっている。震えも微かに伝わってくる。
僕はそんな妹の身を案じながらも、腰を前へと進めた。途中で引っかかるものがあった。これが処女膜だろうか?
「リム…どう、痛いか?」
「まだ…大丈夫じゃ。痛くは無いし…むしろちょっとだけ気持ち良いかもしれぬ。」
先程から赤くなりっぱなしのその頬を更に赤くさせて、リムは答えてくれた。さっきの愛撫が効いてるんだろうか。
それから僕は何も言わずに相槌を打った。じっとリムの目を見る。リムも不安げな目で無言で頷いていた。
そして…一気に奥まで挿し込んだ。

「――――――――――!!!!」
声にならない悲鳴を上げた。痛みで涙が溢れ出てくるのを感じた。痛いとは聞いていたが、ここまでだったとは。
「うぅ…兄上、兄上ぇ……」
痛みで目を堅く閉じてしまう。涙が頬を伝う。そんな時、唇にまた触れるものがあった。
兄上の唇だった。この人はこんな時でも優しさを見せてくれる。わらわが惚れたのもこんな優しさのせいだったかもしれない。
そんな兄上の優しさに触れていくと、不思議と痛みも薄らいでいくような気がした。

…暫しの時間が経った。外はもう真っ暗になっていた。
「…兄上、もう動いても大丈夫だと思うのじゃ。」
「本当?無理はするなよ?」
「分かっておる。もう痛くは無い。…ずっと我慢させて悪かったのう…兄上の好きな分だけ動いてくれ…」
顔から湯気が出てきたような感覚に襲われた。実の妹にこんな事を言われる日が来ようとは。
しかし、僕ももう我慢の限界だった。自分でも良くここまで耐えられたと思えてくる。
「じゃあ、リム…動かすよ。」
「ああ…来てくれ兄上…」
ゆっくりとだが、確実に腰を前後に進める。動かす度に接合部からジュプジュプと音が溢れ出て来る。
「んっ……はぁっ!兄上ぇ…す、凄いのじゃ。こんなに気持ち良いなんて…」
「ぼ、僕もだ…くぅ、これは…きついな……」
我慢をやめた体が、より快楽を貪ろうとする。自然と体を動かすのが早くなり、腰に力が入ってくる。
それはリムの方も同じ様で、最初は僕に任せているだけだった腰も、僕の動きに合わせて動いてくれている。
そして、あまりに強い快感は、そう長くは保たなかった。
「兄上…わらわは、ま、また頭が飛んでいってしまいそうじゃ…」
「ぼ、僕もだ…もう、で…出そうだ…」
「…兄上………出すなら…出すなら、わらわの中に出してくれ!」
「へ?」
またまた変な声を上げてしまった。これで何回目だろうか。
「ま、まずいよリム!それ以上は!」
しかし、僕の腰はリムの足を絡まされ、離れる事が出来なくなっていた。そして…
「う、くぅっ!出る!」
結局は膣内で出してしまった。リムの膣内に僕の精液がドクドクと流れ込んで行くのが分かる。
「ひあああああああっ………はぁぁ…兄上が…お腹の中に入ってくるのじゃ…」

事後の余韻に浸り、リムの満足そうな顔を見るとそのまま第二ラウンドへ突入したいところだったが、
出した事で少し平静さを取り戻し、なぜ突然中でなどと言い出したのかと聞いてみることにした。
「リム、何で中に…?」
リムは真剣な眼差しで僕を見つめて、こう答えた。
「兄上。わらわは兄上と結婚したい。今もその気持ちに偽りは無い。むしろ、その気持ちはさっき言った時よりも大きくなっておる。
わらわは…兄上との子供が出来ても構わぬ。…いや、むしろ兄上との子供が欲しい。兄上が…兄上が欲しいのじゃ!」
「リム…そこまで…」
「あ、兄上は…わらわを…」
「…分かった。リム、僕は一生を君と共にいる事を、この太陽と大河に誓おう。
君と僕が結ばれることで、色々と君に迷惑をかけるかもしれない。それでも…」
「駄目じゃよ、兄上。」
リムは僕の言う事を制し、こう続けた。
「元はといえば、わらわが兄上にこの様な恋心などを持ってしまったのが悪いのじゃ。兄上が気に病む事ではない。」
「でも、それもお互い様だ。」
「ふふ、そうじゃな。」

「兄上…」
「ん?」

「これからも…ずっと、ずぅっと一緒にいるのじゃぞ、兄上?」

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