アニタ×バレリア(トウタ) 著者:11様

今日も酒場は大盛況だ。
最も戦時中の娯楽などはそう多くはないのだが、
とりわけ入手が容易く、様々な種類を楽しめる『酒』は
取っ付き易いものなのだろう。
兵に昼も夜もなく、時間が取れた時に彼らはこの場所に集う。
笑い声や泣き声が混ざり合うこの賑やかな空間の中で、
ひっそりと飲むことを好む者もいる。
そして、今日もカウンターに肘を置き、静かにグラスを揺らして飲む女性が2人。

 「おいアニタ…少しピッチが早いんじゃないか?」
 「フン。これで早いだって?バレリア、アンタの方がゆっくり過ぎるんだよ。」
くいっとアニタがグラスを呷り、やや強めにカウンターに叩き置く。
 「おやおや…今日はなんだか荒れてるねぇ……。
  何か嫌な事でもあったのかい?」
この酒場の女主人であるレオナがアニタの空になったグラスに新たな酒を注ぐ。
なみなみと注がれたグラスにまた口をつけ、アニタは不機嫌そうに喉を鳴らす。
 「バレリアは?」
酒瓶の口をバレリアに向け、レオナが彼女に尋ねた。
バレリアはグラスに残っていた液体を飲み干し、レオナの方にグラスを預ける。
 「では私も戴こう。」
とぽとぽと音を立てて、綺麗な色の液体が注がれる。
燃えるような紅いワインが、バレリアのグラスを満たした。
 「それで……その荒れている原因とやらを聞こうか。」
軽く口の中を濡らして、バレリアがアニタを見る。
アニタはすでに座り始めている目をこちらに向けて喋り出した。
 「別に荒れてなどいないさ。しかし、こんな美人が1人でいるってのに
  誰も声かけてこないなんて……この軍の男は見る目がないよねぇ……。」
 「ふぅ……またそれか。」
バレリアはやれやれと言った表情をレオナに向けた。
レオナは腰に手をやって苦笑している。

 「アンタ達だってそう思わないのかい?バレリアはともかく、
  レオナ…アンタはそういう顔をしている!」
 「まぁ…私はもう、ねぇ……。」
 「ちょっと待て…今聞き捨てならないことを言ったな?」
困った表情で返すレオナ。それとは別に、キツイ視線を返すバレリア。
 「だってアンタはこの軍に来てからも浮いた話の1つもないじゃないのさ。
  相変わらず剣の道一筋でさぁ……。
  そんなんじゃ、あっちの方にも蜘蛛の巣張ってんじゃないかい?」
 「なっ…!きッ貴様、なんて下品な……!!」
バレリアは顔を赤らめ、アニタを睨む。
 「こんな話で真っ赤になるなんて、可愛いねぇ。
  まさか本当に…?」
 「違う!!」
自分を落ち着かせようと、バレリアは口の中にワインを流し込んだ。
アニタより先にグラスが空になる。
 「ふ〜ん…それじゃあ相手がいるってことだよねぇ。
  水臭いじゃないか、私に言ってくれないなんて……古い付き合いなのにさ。
  で、誰なんだい?」
 「どうしてそうなる!?わ、私に恋人がいるかどうかなんて……、
  どうでも良いだろう!」
 「どうでも良いことなんてないよ。恋愛に関しちゃアンタより先輩なんだからさ、
  このアニタ様が成功する秘訣を教えてあげようってんじゃないか。」
 「ふん…大きなお世話だ。人のプライベートに口出ししないでもらおう。」
黙って2人のやりとりを聞いていたレオナが、差し出されたバレリアのグラスを満たす。
 「おや、つれないねぇ…。
  じゃあさ、レオナは誰だと思う?アタシは…そうさねぇ…バレリアみたいな
  気性の荒い女には、包容力のある男じゃないとダメだと思うんだが……。」
 「誰が気性が荒いか!貴様、酒の席だからと言っても限度があるぞ?」
いきなり話を振られ少し困惑したレオナだったが、少し宙を見上げて考えた後、
凄むバレリアの肩にポンと手を置き、彼女を宥めながら口を挟んできた。
 「でも、バレリアにつりあう男なんてそうはいないよ。
  トラン六将軍の1人に交際申し込むんだから、それ相応の覚悟がいるんじゃないかい?」

 「レオナ、こんな酔っ払いの相手などすることはない。
  全く……お、男が釣れないからといって私らに絡んでくるのは見当違いではないか!?」
 「何どもってんだい…酒の肴にはこういう話が一番美味いのさ。
  どうせ飲むなら楽しく飲みたいじゃないか。」
 「ふ、ふん…男の話はもういい。そんな事ばかり考えていると、剣の腕が鈍るぞ。」
 「そんな事ある訳ないさ。現にこの軍でも立派に役に立っているだろう?」
レオナが他の客に呼ばれたようで、瓶を手にカウンターを出て行った。
アニタは仕方なく空になったグラスに自分で新たな液体を注ぐ。
 「ではどうして道場に顔を出さないのだ?
  腕が鈍ってないのなら、私と手合わせしてくれてもいいじゃないか。
  それとも……私に負けるのが恐いのか……?」
 「そっ…、そんな馬鹿な事あるかい!はッ、私はアンタみたいに剣だけに生きてないんでね。
  もっと人生楽しまないとさぁ……」
 「ほぉ……剣の錆付いた人生が楽しいのか…。我が師が聞いたらさぞお嘆きになるだろうな。」
 「だ、だからアタシの剣は錆付いてなんかいない!
  ……いいよ、そんなに言うんなら勝負してやろうじゃないさ。」
 「フン、良いのか?今までだって、私に勝てた事なんて……」
 「それは昔の話だよ!今ならアンタにだって――」
アニタがバレリアのさらに向こうに視線を向ける。
酒場の奥のドアが開き、この場に不釣合いな男の子が降りてきた。
 「ん…何だ?」
バレリアがアニタの目線を追って振り返る。
ちょこちょこと頭の上に作られたお団子を揺らして、その男の子はレオナの方へと近づいて行く。
 「あれは……トウタじゃないか。こんな所で何をしているんだ…?」
トウタと呼ばれた少年は、酒瓶を手にしたレオナと2、3言交わした後、
カウンターの方へ彼女と一緒に歩いてきた。
 「あ、バレリアさん、アニタさん。」
 「トウタ、どうしたんだこんな所で。君にはまだ酒は早いと思うが……。」
 「アンタは相変わらずお堅いねぇ、酒は早いうちに覚える方が良いんだよ。
  トウタ君、お姉さんが注いで上げるよ。」
 「私はトウタの身体の事を考えて言っている!中毒症にでもなったらどうするんだ!」

バレリアはアニタが注ごうとした瓶を取り上げ、彼女に怒鳴る。
 「あ、ぼくお酒飲みに来たんじゃないですよ。レオナさんが二日酔いのお薬を
  ホウアン先生に頼まれていたので、代わりに持ってきたんです。」
 「ま、そう言うことさ。御苦労だったねトウタ。」
レオナがトウタの頭の上のお団子に手を当てる。
ぽよぽよと揺れるその様は、見ていてとても愛らしい。
 「………ふーん、偉いねぇトウタ君は。私にもその薬、恵んでくれないか?」
グラスを取り上げられたアニタが、背の低いトウタの前にしゃがんでレオナの手の上から
同じようにお団子を弄る。
 「え、別に構わないですけど…全部レオナさんに渡しちゃったんです…。」
 「それじゃあ悪いんだけど、ホウアン先生に言って、後で私の部屋まで届けてくれないかい?」
 「レオナに今貰えば良いではないか。わざわざトウタの仕事を増やさなくてもいいだろう?」
バレリアが横から口を挟む。
レオナの手には、今し方トウタから渡された錠剤が握られている。
 「馬鹿だねアンタは。プレゼントは男からされる方が嬉しいに決まってるじゃないか。
  ね、トウタ君、頼んだよ…。」
 「あ、はい、解かりました。じゃあ後でアニタさんの部屋にお届けしますね。」
トウタは3人にペコリと頭を下げると、周りの大人から頭のお団子を触られながら、
医務室へ通じるドアへ向かった。
 「貴様…いくら男が寄りつかないからと言っても、して良い事と悪い事があるぞ。
  あんな子供を……。」
 「バレリア、そういうのを下衆の勘繰りって言うんだよ。
  本当に男が欲しいのは、アタシじゃなくてアンタじゃないのかい…?」
 「な、何を言うか!!私がお、お、男を欲しがるなど……」
 「ハイハイ、解かってるよ…アンタもアタシの部屋に来な。
  剣の勝負が二日酔いで潰れた、なんてシャレにもなりゃしないからね。」

 「ふん…私はそんなに飲んじゃいないさ。
  でもまぁ、付き合ってやろうじゃないか。私に負けた時の言い訳をされないように、
  薬を飲むところをこの眼で確認してやらないとな。」
そう言うバレリアの顔はうっすらと薄桃色に染まっている。飲んではいないと言っても、
今はすでに目が据わってしまっているほどのアニタに付き合っていたのだから、
相応の量を口にしているのは明白だ。
 「まだ負けると決まった訳じゃないよ!明日になって吠え面かくんじゃないよ!」
 「ほぉ……大した自信だな。これは明日が楽しみだ。」
 「ふ、ふん……」

アニタの部屋に移動した後、まだ飲み足りなく再び酒盛りを始めた2人。
他愛無い昔話などをしながらほろ酔い気分を楽しんでいた。
途中、恋愛の話になるとアニタの自由奔放な考え方にバレリアのキツイ視線が
向けられることもあったが、それもアニタは軽く受け流していた。
瞬く間に時間が過ぎて行き、拝借してきた酒の残りも少なくなって来た頃、
部屋のドアがノックされた。
2人の視線がそちらへ向き、アニタがノックの主に声をかける。
 「トウタ君かい?鍵は開いてるから入って来な。」
ノブが回り、ドアが開く。
 「ごめんなさいアニタさん…少し時間かかっちゃいました。」
 「いやいや、気にしなくて良いよ、ご苦労様、トウタ君。」
アニタがトウタを部屋の中に招き入れる。

 「すまないね…椅子はそこのコワイお姉さんが使ってるから、
  ベッドにでも座ってくれないかい?」
その台詞にピクリと眉を動かしたバレリアだったが、大人気ないと考えたのか、
大きなリアクションは起こさなかった。
 「いえ、別に良いですよ。すぐに戻りますから。」
 「何言ってんだい…部屋に来てくれた男を手ぶらで帰す訳にはいかないじゃないか。
  なぁバレリア?」
 「な…何を言っている!アニタ、貴様……」
 「じゃあトウタ君にも駆けつけ一杯……おや、グラスがないね……」
アニタはそう言うと、自分のグラスの中の酒を呷り、トウタに口付けして流し込んだ。
 「んむ!」
 「んっ……」
いきなりの事にトウタは目を白黒させている。アニタが口の中の液体を全て流し込んだ後、
コクリと小さく彼の喉がなった。
 「な、何するんですかぁ!うぇ……、喉が熱い…」
 「おや、美味しくなかったかい?それは残念だなぁ…お姉さん、サービスしてあげたのに。」
 「ア、アニタ!貴様…」
アニタは慌てふためくバレリアを無視すると、おもむろに服を脱ぎ出した。
ふぁさっと衣服が脱ぎ捨てられ、艶やかな薄紫色の下着が露になる。
 「あ、あの…アニタさん?どうして服を脱ぐんですか…?」
 「ふふふ……君に”大人の女”ってのを教えて上げようと思ってね……」
 「ア、ア、ア、ア……」
 「バレリアは黙って見てな…こうして男を虜にする手もあるってのを見せてあげるよ。」
 「い、いい加減にしろ!誰彼構わず発情するな!」
 「さぁさ、コワイお姉さんなんか放っておいて、君は私に身を任せてれば良いんだよ〜。
  それじゃ、失礼して…」
怒鳴るバレリアを他所に、アニタはトウタのゆったりとした着物を手をはだける。
前の裾を開いた途端、白のブリーフが目に入った。
 「あ、あわわわわ……」
 「ふふふ、可愛い下着だね…。この中はもっと可愛いものが入ってるのかな?」
アニタはブリーフの前の窓からトウタのモノを探り出し、そこからにゅっと顔を出させた。

 「アニタ!やり過ぎだぞ貴様!」
 「ア、アニタさん!!止めてくださいよぅ……」
 「どうして?これから楽しくなるのに…何だバレリア、こんな小さな男のコのモノでも
  見るのは恥ずかしいのかい?」
 「そ、そ、そんな問題じゃないだろう!?」
 「トウタ君のはまだ大人になってないね。痛かったら言いな……」
トウタのペニスを覆い隠している包皮を剥いて、ピンクの亀頭部分を剥き出しにする。
アニタは後ろに手を回して、自分のブラジャーを外す。
そこからこぼれ出た大きな乳房で、まだ萎えたままのそれをそっと両方から挟みこむ。
 「あわ!」
生暖かい、ふっくらとした感覚を自分のペニスに感じたトウタは思わず声を上げてしまった。
 「どうだい……?大人は皆こうすると喜ぶのさ……ほら、トウタ君のおちんちん、
  私の胸の中に隠れちゃったよ。」
アニタの乳房が、トウタのペニスをすっぽりと覆う。
その豊満な乳房の中に、トウタのモノは見えなくなってしまった。
 「ほらバレリア、見えるか?」
 「………っ」
アニタがバレリアの方へ目を向けるが、バレリアは恥ずかしそうにしていて
こちらを見ようとはしなかった。
 「トウタ君、大人はこうすると喜ぶんだよ……」
アニタが自分の乳房に両脇から手を添え、上下に動かし始める。
 「あ、うぅぅ……」
 「気持ち良いかい?……あ、先っぽが出てきた……ふふ、大きくなってきたよ……」
胸の谷間に、亀頭だけが見え隠れし始めた。
アニタはその谷間に自分の唾液を垂らし、さらに滑りを良くさせる。
 「うーん、舐めてあげられたらもっと気持ち良いんだけどね……、はぁ、
  ちょっと届かないから……んっ、これはトウタ君がもっと大きくなってからだね……」
上下に激しく乳房を動かす。トウタの鈴口の割れ目から透明の液が流れ始めていた。
 「おや、何か出てきた……ふふふ、トウタ君のおちんちん、喜んでる………。」
 「あぅぅ……アニタさんのおっぱい、ふわふわですごく柔らかい……」

 「ふふ、有り難う……んん、でも、女の人のおっぱいは皆柔らかいんだよ……っ、
  そこのコワイお姉さんのもきっと……」
 「………」
バレリアは無言で2人の行為を見つめている。いや、2人の行為から目が離せないでいる。
信じられないものを見ているような、憮然とした表情を浮かべている。
 「あ!?アニタさん、ぼくトイレに行きたくなってきた……あの、トイレに……」
 「良いよ、ここでしちゃっても……はぁはぁ、ほら、このまま出して……」
 「えっ……そんな、おしっこですよ、汚いですよぅ………、ううぅ…」
 「そんな事ないさ、それに、それはおしっこじゃないよ………っ」
アニタは乳房を動かしながら、トウタの排泄を促す。
トウタは我慢の限界が近づいてきていたが、慣れていない快楽が
彼をその場から離れさせない。
 「ああっ……出ちゃう、アニタさん、ぼく出ちゃうっ……っ!」
 「!」
 「良いよ、ほら……」
ピクッとペニスが震え、アニタが乳房をぎゅっと中央に寄せる。
亀頭が膨張して、白い液を吐き出した。

ぴゅっ。

 「あ!」
粘り気のある白い液体が、アニタの顔に勢い良くかかる。
 「………、ふふふ。顔にかかっちゃったね……」
 「ご、ごめんなさい!」
ゆっくりと頬を伝い垂れてくるそれを、アニタは舌で舐め取った。
 「ん……、美味しい……」

その液体を口の中で転がした後、味わうように飲みこみ、トウタのモノを解放した。
ちらりとバレリアを見ると、口に手を当てて絶句している。
こちらを見るその目は、どこか嫌悪が混じり、どこか好奇の感が漂っていた。
トウタは解放された虚脱感からか、そのままベッドにへたりこんでしまった。
アニタは立ち上がり、バレリアに近づく。
彼女の肩に手を置き、そっと囁きかけた。
 「どうだった…、初めて見た感想は……?」
 「……!」
かぁっと顔を紅く染め上げ、バレリアはアニタを睨みつける。
 「き……貴様という奴は!ひ、非常識にもほどがあるぞ!!」
 「はぁ?非常識?………。あのねぇバレリア、私は別におかしな事はしてないよ?」
 「じゅ、十分おかしいだろうが!この変態!す、好きでもない男と……」
 「私はトウタ君の事、好きさ。アンタは嫌いなのかい?」
バレリアはベッドのトウタをちらりと見る。
何とも言えない眼がこちらに向けられていた。
 「う……、そ、そんな事はない……ち、違う!そういう問題ではないだろう!?」
 「好きな男とするのは非常識なのかい?」
 「こ、こんな年端のいかない子供を……、こ、こんな……」
 「あぁ……、確かにこんな子供の内から大人の女の味を知ったら、
  いざとなった時は物足りなく感じてしまうかもねぇ。」
そう言うと、アニタはトウタに向き直った。
 「トウタ君、物足りなく感じた時は私のところに来なよ。また可愛がってあげるからさ…。」
 「え……」
 「だから、見境なく誘うな!」
アニタはバレリアの後ろに回りこみ、服の上からそっと乳房をまさぐる。
 「何言ってんだ…アンタも少しは感じてんじゃないのかい?
  さっきのトウタ君……可愛かっただろう……?」
 「こ、こらアニタ!やめろ……放せっ!」
ふっとバレリアの耳にアルコール臭いアニタの息が吹きかけられる。
 「あっ!」
 「ふふ、なんだい…バレリアは耳が弱いのかい。
  そうか……、今までの男は耳なんか愛してくれなかったんだね……」

そう耳元で囁くと、アニタはバレリアの耳を愛撫し始めた。
軽く耳たぶを噛み、耳穴に舌を差し入れる。
 「うああっ!」
耳に熱く濡れたものが入ってきた途端、バレリアは大きく身体を震わせた。
 「おや、初々しい反応……こういうのは初めてかい?」
 「くぅ……!」
バレリアの軽くウェーブのかかった金髪を後ろへ掻き上げ、項に鼻を近づける。
ふんふんと当たるアニタの息に、バレリアは擽ったそうに身体をよじる。
 「ほら……立ってるの辛いだろう?」
アニタは自分の胸をバレリアの背中に当てて、そのまま体重をかけて彼女を座らせる。
かくかくと力がまるで入らない膝を折り曲げながらその場に座りこむバレリア。
膝の裏に手を入れてM字に曲げると、太股あたりまでしかないスリットの入ったスカートが
抵抗することもなく捲くれあがった。
 「へぇ、色っぽい下着履いてるじゃないか。
  見えないところはきちんとオシャレしてるんだねぇ……。」
露になった股間の部分を、黒いレースの下着が覆い隠している。
引き締まった太股に相俟ってそれはより妖艶さを際立たせていた。
 「うるさい……うるさいっ!」
 「何さ、誉めてやってるのに。……こっちの具合はどうだい……?」
アニタはその下着の上から柔らかい土手の部分を撫で上げる。
 「あっ!」

くちゅり。

土手の部分から下に移動させた指がバレリアの秘口に触れた時、水っぽい音が耳に届いた。
 「何だい……さんざん偉そうな事言ってたのに、こっちはすっかり濡れてるじゃないか。
  ふふふ……トランのお偉いさんも1人の女だったって訳か……。」
くちゅくちゅとわざと音をさせて指がその亀裂をまさぐる。
 「止めろっ……はぅ!」
 「そんな事言ったって、身体の方は喜んでいるけどねぇ……。
  こんなおツユ垂らしてさ。」

アニタの2本の指がするりと下着の中に侵入し、バレリアの秘部を直に触る。
粘りのある液が指に纏わりつくのを確認してから、
引きぬいた指をバレリアの目の前に晒した。
 「う……っ、貴様、どこまで私を愚弄すれば……」
 「別に馬鹿になんかしてないだろう?むしろ可愛いって言ってるんじゃないか。
  お堅いアンタもきちんと女の反応してくれてるんだからさ……。」
アニタはバレリアの額に自分の額をこつん、とつける。
自分の体の現状を認めさせるかのように。
 「あ、あの……」
 「ん?」
2人が声の聞こえた方向に顔を向ける。
 「ぼ、ぼくもう帰ります!」
せかせかと着物を直し、トウタが慌てながら部屋のドアに向かう。
桃色に染まった顔は決して2人の方を見ようとはしない。
 「ちょっと待ちなよトウタ君。これからもっと良いもの見せてあげるからさ……、
  ほら、見てみな。」
アニタはバレリアの下着の端を掴み、強引に膝まで持っていく。
ぬらぬらと光るバレリアの秘部が丸見えになる。
 「ア、アニタ!」
 「トウタ君、これが女の大事な部分だよ……綺麗なモンだろう?」
 「あ………」
一瞬、目を2人の方へ向けたトウタは、まるで金縛りに合ってしまったように
バレリアのその部分から目を離せないでいた。
 「ト、トウタ!!」
 「あ!ご、ごめんなさい!」
バレリアの声に我に返ったトウタは顔を伏せてしまう。
 「こらバレリア…そんな大声出すんじゃないよ、みっともない。
  トウタ君、悄気ちまったじゃないか。」
 「こ、こんな状況なら誰でも怒る!いい加減に手を離せ!」
 「バレリア、見てみなよ……トウタ君、アンタを見て興奮してるよ……。」
見るとトウタの股間はゆったりとした着物をわずかだが持ち上げている。
かなり余裕がありそうなその着物を持ち上げるほど、
トウタの中の好奇心は大きく膨れ上がっていた。

 「ほら、ここは年上のアンタが何とかしてやらないと……。
  トウタ君、見たいんだろ?もっと近くに寄りな。」
 「え……あの……」
もじもじしながら、トウタはアニタの言葉に従って良いものかどうか考えている。
 「ほらバレリア、困ってるじゃないか。アンタも何か言ってやりなよ。
  あんな所に立たせたままじゃ可哀想じゃないか。」
 「か、勝手なことを……ッ!!」
 「………。」
必死に抵抗する意識とは裏腹に、バレリアの身体は与えられ続ける快楽を
受け入れ始めている。
なんとか身体を捩ってみるも、アニタが上から身体を被せるように
圧し掛かってきていて、今の状態から抜け出すことが出来ない。
 「アンタも男を喜ばせる術を知っとかないと、これから苦労するよ?」
 「ふざけるな!身体を使って、お・・・、男に言い寄るなど…ふしだらな!」
 「そう言う風に考えるのが子供って言うんだよ。
  女には女にしかできない事があるってのを知っとかないと、
  いつまで経っても好きな男を振り向かせる事なんか出来やしないよ!」
 「う……」
2人の言い合いを少し離れた場所で聞くトウタに、アニタの少しきつめの声がかけられる。
 「ほら、いつまでそこでつっ立ってんだい!さっさとこっちに来る!」
 「は、はい!」
トウタは咄嗟に返事を返したが、その歩み寄る足踏みはとても控えめなものだった。
 「こんなに萎縮しちまって……こりゃこのコワイお姉さんに責任取ってもらわないとね…」
 「なっ、何を……」
アニタはバレリアの股間に当てている逆の手を彼女の顎に当て、
2本の指を口の中に入れて強引に開かせる。
 「ひゃうっ!」
 「良かったね、トウタ君……私がしてあげられなかった事をバレリアがしてくれるってさ。」
 「な、何ですか…?」
 「ほら、おちんちん出しな。」
 「えっ!?」
 「その苦しそうなモノを、このお姉さんがしゃぶってくれるよ…良かったね?」
 「にゃに!?」
指を咥えさせられたままでバレリアが叫ぶ。

 「ほら、脱いで!いつまでもこの態勢してると疲れるんだからさ!」
 「にゃりゃ、しゃっしゃとやれろ(なら、さっさとやめろ)!」
 「アンタは黙ってな!」
何かイライラして見えるアニタに、びくびくしながらトウタは着物をはだけていく。
露出したトウタのペニスは、先程のアニタとの行為から
さほど時間は経っていないというのに大きく屹立していた。
 「ほら、きちんとしゃぶってやりな……いたた、指を噛むな!」
バレリアは何とか免れようと、強めにアニタの差しこまれた指を噛んだ。
アニタが股間に宛がわれていた指の動きを再開する。
 「あがっ…!」
再び襲ってきた快感がバレリアの身を硬くさせる。
その隙にアニタはトウタのペニスをその口に咥えさせた。
 「んぶっ!」
 「ご、ごめんなさいバレリアさん……」
 「歯は立てるんじゃないよ、トウタ君が痛がるからね。」
 「んぐぐ……」
トウタのペニスがバレリアの口内深くに入れられる。
まだ生臭い匂いを放つそれに、バレリアが顔を歪ませた。
 「ほら、もっと美味しそうに頬張らないと!」
 「う……」
アニタに嫌々やらされているだけで、トウタに罪はない。
バレリアは少しだけ舌を口内のペニスに当てた。トウタが小さく声を上げる。
 「あぅ!」
 「そうそう、やればできるじゃないか……。」
アニタの指がバレリアの股間に激しく刺激を与え始める。
秘裂に軽く指を立てて、浅く出入りさせる。
親指の腹で花芯を押しつぶした刹那、バレリアが鼻にかかった声を上げた。
 「っふあッ!」
 「ふふふ、可愛い声出せるじゃないか。アンタもココは弱いんだね…。」

強すぎないように力を調節して、ぷにぷにとそれを押しこむ。
その下の秘穴からは、ぼたぼたと愛液が流れ出ている。
 「んん―――!!」
強すぎる刺激に、バレリアはくぐもった声でアニタに訴える。
しかしアニタはその反応を楽しむかのように、指の動きを休めようとはしない。
バレリアは舌で奇妙な味の液体を感じ、トウタを見上げる。
見るとトウタは、頬を赤らめて何かをじっと耐えているような表情で棒立ちになっていた。
 (トウタ……感じているのか?私の口で……)
ピク、ピクッと動く口内のペニス。
バレリアは根元の方を唇で締める様に咥えた。
 「わぅぅ……バレリアさん……」
皮に包まれた亀頭部分を舌で探り当て、遠慮気味につんつんとノックする。
その度に反応を返してくるトウタのモノに、
バレリアは嫌悪とはまた違った感覚を持ち始めていた。

ぴちゃ、ぴちゅっ……ぴちゃっ………。

アニタの指が、溢れ出る愛液をバレリアの秘口の周りに塗りたくる。
指を這わせる度に花芯に当たり、それに従ってバレリアが何かしらのアクションを起こす。
 「また何か出ちゃう……ヘンなの出ちゃう……」
ぎゅっと目を瞑ったトウタがうわ言のように呟くのを聞いたアニタが優しく言う。
 「良いよ、そのまま出していいからさ、トウタ君。
  このお堅いお姉さんにキミの味を教えてあげておくれよ……。」
 「!」
 「あっ!出ちゃう!!」

ぷぴゅっ、ぴゅぅ……。

バレリアが驚く間もなく、トウタは射精してしまった。
苦味のある液体が口内を泳ぐ。
その味に咄嗟に口を離してしまったバレリアを、アニタが素早く捕まえた。
アニタの掌がバレリアの口を塞ぐ。
 「吐くんじゃないよ!」
 「うう――!」
粘液をいつまでも口内に残しておく訳にもいかず、バレリアはそれを飲みこむ。
喉が動くのを確認してから、アニタは手を離した。
 「どうだった?」
 「ニ、ニガイ……」
 「はは、ちゃんと味わったみたいだね……御褒美にイカせてあげるよっ!」
アニタが秘裂の周りで遊ばせていた指を少し深めに差しこんだ。
中指と薬指でバレリアの中に入りこみ、親指と人差し指で陰核をつねり上げる!
 「うァァッ!!ひく…………ッ、クッ……ぅあ……」
バレリアの身体に一層力が入り、背筋を伸ばそうと反りかえってくる。
アニタが上から押さえつけるように自分の身体を覆い被せていると、
徐々にバレリアの身体が弛緩を始め、絶頂に達したことを告げた。
 「イッちゃったかい?……バレリア、イク時は声を出した方が
  男に喜ばれるっていうのを覚えておいたほうが良いね……バレリア?」
 「はぁ、はぁ、はぁ…………。」
アニタの身体の下で荒い息を吐き続けているバレリア。
まだ絶頂の余韻に浸っているようだ。
 「なんだい、だらしないねぇ……。」
その場に立ち上がると、アニタはぺたりとその場に尻餅をついているトウタを抱え上げ、
ベッドに運ぶ。
 「ふふふ、腰が抜けたかい?まぁ無理もないかな……。」
ベッドに寝かせて、上から毛布をかける。
 「私は満足してないんだけどねぇ……この面子じゃ仕方ないか……。」
そう呟いてアニタはベッドの上に脱ぎ捨てられていた衣服を纏うと、
トウタが持って来てくれた二日酔いの薬を手にして、水を汲みに立ちあがったのだった……。

シュッ!

空気を切り裂いて、木刀がアニタに喉元を襲う。
 「わ……、ちょっと、いくらなんでもそんなの食らっちゃ……!」

シュッ!シュッ!

練習用の木刀とは言え、バレリアの繰り出す突きは熊をも仕留めかねない勢いだ。
その木刀が、凄まじい速さでアニタに向けられていた。
かわすだけで精一杯のアニタは、攻撃する事ができない。
 「バッ、バレリア……!待ちなって!」
 「うるさいッ!!死ね!死ねェ!!」
バレリアが般若のような形相でアニタを睨む。その目はただ人間の急所だけを捉えていた。
 「なんだい、昨日はあんなに愛し合った仲じゃないか……っ!」
バレリアの顔が瞬く間に紅く染まる。
 「こ、この……、殺す!絶対殺す!!」
最早手合わせどころでは無くなったこの試合は、アニタが木刀を捨てて逃げ出すまで続いた。

                   完

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