ゲオルグ×ベルナデット 著者:10_11様

時刻は午後3時、世間一般でいうところの3時のおやつの時間である。
全てを奪還するために日々奮闘している屈強な戦士たちには無縁と思われる
時間であるがそれは大きな間違いである、特にこの男、ゲオルグ・プライムにとっては…

その日もゲオルグは日課であるおやつタイムのため自分の部屋を出て
本拠地のレストランへと向かおうとしていた。
ちょうどドアを開けようと手を伸ばした瞬間
目の前のドアからトントンとノックの音とともに聞きなれた声が聞こえてきた。
「ゲオルグ殿、いらっしゃいますか?」
ゲオルグは伸ばした手をそのままドアノブへと掛け、声の主を確認した。
「ベルナデットか、悪いが俺はこれから大事な用がある、話なら後に…。」
と言ったところでゲオルグの視線がベルナデットの手に持っているものに集中する。
チーズケーキである。
「…それは?」
「はい、よろしければ一緒に食べようと思って持ってきたんですが…。
 用事があるのなら仕方がありませんね、残念ですがネリスたちと食べることにします。」
残念、と言っているものの、むしろその顔には笑みがこぼれていた。
それもそのはず、ゲオルグとある程度親しい者たちにとっては
この時間の大事な用事=おやつという事は有名な話である。
そのおやつを持っているのだからゲオルグが部屋に入れてくれないわけがない
「…入れ。」
「フフ、失礼します。」

お茶をいれ食べる準備が整うと二人はさっそくチーズケーキを味わい始めた。
一口口にしたところでゲオルグが尋ねる。
「ほう、これはうまい、どこの店のものだ?」
ファレナ国周辺のチーズケーキはほとんどと言っていいほど食したことのある
ゲオルグだったが記憶にない味だったので気になって質問をしてみたのだ。
「はい、実はそれ私の手作りなんですよ。お口にあって良かったです。」
「手作りか、たいしたものだな。」
「ありがとうございます。とはいっても今日あったレツオウさんの料理教室で
 ミアキスさんたちと一緒に作ったんですけどね。」
「そんなものがあったとは、今度俺も顔を出してみることにしよう。」
「いっつも甘いものを作っているわけじゃありませんよ。」
「…そうなのか…?」
ゲオルグは少し残念そうな顔をしたが次のベルナデットの一言ですぐにほころんだ。
「でも来週はプリンを作る予定なんです、楽しみにしていてくださいね。フフフ。」
「…なにがおかしい?」
「いえ、コロコロと変わる顔が子犬みたいでかわいいと思いまして。」
今度はバツの悪い顔になったがチーズケーキを一口食べたら元にもどった。

チーズケーキも食べ終わりベルナデットは後片付けをしている。
ゲオルグは椅子に座ったままその姿を後ろからのぞいていたが
思い立ったことがあったのかすっと立ち上がると気配を消してベルナデットに近づいていき
「ベルナデット。」
という言葉とともに後ろから抱きついた。
「ゲ、ゲオルグ殿!?」
「甘いものを食べた後は運動をしないとな。」
「……っ!!いけません、こんな明るいうちかr、んっ…」
一瞬考えたのち言葉の意味を理解したベルナデットは振り向き反論しようとしたが言葉の途中で唇を奪われた
ゲオルグの舌が口内に入ろうととするのを歯を閉じ必死に抵抗しようとするが
体をギュッと抱きしめられているので逃げることもかなわない
最後には根負けしたのか舌を受け入れ、自らも舌を絡ませ始めた。
「…んっ……ぷはぁ、…いきなりするなんて卑怯です。」
「フム…チーズケーキの味がしたな。」
「っ!!……バカ。」
「それで?するのか?しないのか?」
「…しますよ、しますけど……ハァ。」
「どうした?ため息などついて。」
「またいい具合に流されてる気がしまして。」
「ふっ、流されているお前もかわいいと思うぞ。」
さっきおお返しと言わんばかりにゲオルグが言い返した。
ベルナデットの顔が見る見るうちに赤くなっていく。
「では、とりあえずベッドにいこうか。」

目次へ戻る

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!