ふともも2(ゲオルグ×ミアキス) 著者:ほっけ様

「ゲオルグ殿ぉ、武術指南をお願いしますぅ」
「ああ。敏捷と、体力だったな」
「はぁい。よろしくお願いしますねぇ」
「SPが足りんようだが、みんなにも手伝ってもらうか?」
「えっ?

 だ、だめですよぉ、そんな…複数人の行為なんてぇ…
 妬いちゃいますよぉ?で、でも、ベルナデットちゃんとかとなら…」
「何の話だ」

「よぉ、ゲオルグさん」
「ロイか。珍しいな」
「いや、武術指南ならあんたかあのおっさんかだからな。あっちは手が離せないんだと」
「ほう。で、どうする?」
「“スリ”なんだけど…あんたは」
「指先に、まずナイフの破片をつけておけ。柔らかい布ならこれで裂ける。
 指は滑りすぎてもダメだが、硬すぎてもダメだ。いいか?最適な感触に保っておくんだ。
 手袋を外すタイミングも考えろ、後は」
「前々から思ってたんだけどよ、あんた一体何者なんだよ」

「ゲオルグ殿ー、金剛不壊を鍛えて欲しいんですけどー」
「カイル殿?珍客が多いな…どうした?」
「いやー、最近女の子と出かけてるとよく、昔なじみの子に睨まれちゃって。
 もし刺されちゃったときにダメージ少ないと嬉しいなーなんて」
「自業自得な気がするが…むしろ、それよりも
 後腐れなく別れる方法や、はぐらかす方法があるのだが」

「…ミアキス、顔色悪いね。武術指南はいいの?」
「い、いいえぇ…ただ、この先にちょっと漠然とした不安がぁ…」

「……げおるぐどの…」
「…ッみ、ミアキス殿?一体どうした、そんなにやつれて」
「いいえぇ…ちょっとぉ、ふとももスキルをあげようとしてぇ…イザベルさんに、弟子入りしたんですよぉ。
 ゲオルグ殿は、結局指南していただけませんでしたしぃ……
 …あ、でも胸は」
「その話はいいが。それでどうしてやつれたんだ?」
「それは…」

『ふとももか?そうだな、私も特に気を遣ったわけではないが…悪をおびき出すにはこれが効率がいいと聞く。
 お前に伝授してやるのも悪くはあるまい。実技で知ってもらう他、私に出来ることはないが』
『実技?どうするんですかぁ? わたしは、とりあえず鍛えられれば満足ですよぉ』
『ああ。ではそこに座れ』
『? こうですかぁ?』
 むにょっ
『ふぎゅ』
『こうやって、ふとももで顔を挟めば、どういう感触か掴めるだろう?』
 ぎゅむぎゅむ
『みぎゅ…ひょ、ひょっほふぁっへくらふぁ…』
『そうだ、よく学べ。マティアス、お前もどうだ?コツを掴むか?それとも見ているか?』
『イザベル様のお心のままに。後程お揉みいたします』

「…それでやつれたのか?辛くないというか、どちらかというと嬉し」
「…ゲオルグ殿ぉ?」
「いや、気にするな」
「この話は、これで終わりじゃないんですよぉ。ふとももスキルSSの人はイザベルさんだけじゃないんですう。もう一人にも弟子入りしたんですよぉ」
「もう一人? 誰だ?」
「………ゼガイ殿」
「……まさ、か…」
「…ふふ、ふふふ…懲りなかったわたしも悪いんですけどねぇ…精神的に、一回り、二周りも大人になりましたよぉ…」
「辛かったな…よく、よく頑張ったぞ。ミアキス殿。お前のむちむちしたそれのために、今後は俺が力を尽くそう…」
「ゲオルグ殿ぉ…!(ひしっ)」

「というわけでチーズケーキが食べたいのだが」
「え、そこでたかるんですかぁ」

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