ヒックス×テンガアール 著者:腐れSS書き様

いつからだろう。
ボクが、ヒックスを『男』として意識したのは。

小さい頃は、ボクのほうが強かったのに。
背も同じくらいで、腕相撲だって負けなかった。

だけど。
いつの間にか、ヒックスはボクの背を越していた。
ボクが持てない荷物も、ヒックスは軽々と持つ。
前に、怪我をしたボクをお姫様だっこして家まで運んでくれたこともある。

…変わってしまった。
もう、ヒックスは男の子じゃない。男の人になってしまったのだ。

同盟軍に入ってから、ヒックスはさらに男らしくなっていった。
それに比べて、ボクなんて未だ女の人とは云えない。
胸だって小さいし、言葉遣いも悪いし。

ねぇ、ヒックス。
君はボクをどう思っている?
女の人として、意識しているのかな。
ただの幼馴染としてしか、思ってくれていないかな。

最後の戦いの前に、それだけは聞きたいんだ。
明日、もしかしたらボクたちは死んじゃうかもしれない。

だから…。

パタン。

小さな音を立てて、扉が閉まる。
獣も眠る深夜。

ボクは、ヒックスの眠る部屋へ足を運んだ。

二度扉をノックすると、ヒックスの声が聞こえた。
まだ起きていたんだ。

そうだよね。
明日は、生きるか死ぬかの戦い。

眠れないのは、君も一緒なんだ。

「テンガ、どうしたの?」
ヒックスが鍵を開け、顔を覗かせる。
「…不安?」
その言葉に、ボクは頷く。
「そうだよね…明日は、最後の戦いだもんね。テンガでも、怖いよね。」
「それもあるよ。だけど…。」

ボクの中で、色々な思いが巡る。
明日の戦いだって怖いよ。
だけど、ヒックスがボクをどう思ってくれているかも不安なんだよ。

「…どうしたの、テンガ。」
ヒックスがボクの顔を覗いてくる。
近くなった唇を見て、ボクの想いは爆発した。

「好き…好きだよ、ヒックス。」
「て、テンガ…?」
「ねぇ、ボクのことどう思ってる?幼馴染?それとも、女の子として見てくれてる?」
「え…?」
「ボクは、君のこと好きなんだ。一人の男の人として。幼馴染としてじゃない。」
「…。」
「お願い、不安なんだ。ボクのこと、女の子として見て…。」

首元に手を伸ばし、ヒックスに唇を寄せた。
一瞬、ヒックスは驚いたようだけど、暫くすると応じてくれるようになった。
長い、長いキス。
いつの間にかボクたちは、唇を開き、ねっとりと舌を絡ませていた。
隙間から声が漏れる。

ヒックスが力任せにボクを抱き寄せて、扉を閉めた。
ガチャガチャ、と鍵をかける音が聞こえる。

「…テンガ、好きだよ…。ずっと言えなかった。君をずっと女の子として見てたよ。
でも、怖かったんだ。君の気持ちを知るのが。
もしかしたら、僕のことを幼馴染としてしか見ていないかもしれない。
不安だったんだ…。」
「同じ、だった?」
「うん、そうだね…。」

ボクたちは、もう一度キスを交わした。
心が満たされるキスだった。

お互いの気持ちを確認できた。
ボクはそれで満足だったけれど…。

「…あ、て、テンガ、離れて。」
「え?どうして?」
ふと、真っ赤な顔をしたヒックスがボクを突き放した。
離れた瞬間に何かが手に触れた。

「…あれ、ヒックス…これって。」
「しょ、しょうがないだろっ。男なんだから…。」

ズボンの上からでもわかるほど、ヒックスのモノは膨張していた。
前にメグから聞いたことがある。
男の人は、エッチな気持ちになると大きくなっちゃうんだって。

「へぇ…こうなるのかぁ。」
「こうなるのか、じゃないってば!ちょっ、テンガ、触っちゃ駄目だって…。」

初めて見る現象に、ボクは釘付けだった。
小さい頃は一緒にお風呂とか入ったけれど、こういう風にはならなかったし。

さわっ…。

指で、ヒックスのモノを摩ってみる。
「うっ…。」
零れてくる甘い声。
聞いているこっちまで甘い気分にさせられてしまう。
「だ、駄目だって、テンガ…。」
「何で?嫌?」
「嫌じゃないけど…う…。」
びくびく、と反応するソレに興味を示す。

(どういうカタチしてるんだろ…)

「あ、ちょっと、テンガ!!」
カチャカチャとベルトを外す音にヒックスが我を取り戻す。
「だって、きつそうだし…気になるんだもん。」
「気になるって…うあっ!」
ズボンを少し下ろすと、外に出されたモノは元気よく上に跳ね上がった。

「…ヒックス、小さい時と違うよ…?」
「こうなっちゃうんだよ…。」
真っ赤になって俯くヒックス。

何だか、可愛らしく思えた。

跪いて、ヒックスのソレをまじまじと見る。
「あんまり見ないでよ…。」
「成長すると、こうなるの?」
「いや…エッチな気分になると、こうなっちゃうんだよ…。」
そっぽを向いたまま、ヒックスは答えた。
「エッチな気分なの?」
ボクが聞くと、こくり、とヒックスは頷いた。
「テンガ…したい…。」

ボクはエッチをする、と言われても何をしていいかなんて解らない。
時々、メグやニナが雑誌などを持ってきて騒いでいるけど。
こういう時、知っておけば良かったかな、など後悔する。

「テンガ、触って。」

とりあえず言われた通りに、そそり勃ったソレを触ってみる。
触れるごとに、ビクビクと反応する。
割れた先口から、透明な蜜が零れ始めていた。
「ヒックス、何か零れてるよ…?」
「うん…気持ち良いと出てきちゃうんだ…。」
「へぇ…。」
何だか、美味しそうに見えてボクは蜜を舐めとった。
「う!!」
ヒックスが仰け反った。
「え、ど、どうしたの?」
「気持ちいい…。」
「気持ちよかったの…?」
「うん。」

気持ちよさそうなヒックスを見ていると、何だか嬉しかった。
「じゃあ、こうしたらもっと気持ちいいのかな…。」

はむっ。
今度は、口全体でヒックスのソレを含む。
「うあっ!」
舌で蜜を舐め、唇で包み込む。
「あ…テンガ、気持ちいいよ…。」
溶けそうなヒックスの声を聞いて、ボクは上機嫌だ。
気持ちいいと思ってくれるのが嬉しい。
もっと、もっと気持ちよくなってほしい。

氷棒菓子を舐めるように、ボクはそれを舐める。
(アイスキャンディーみたいなもの)
ぴちゃぴちゃ、と卑猥な音が部屋に響く。
ヒックスのソレはボクの唾液でベトベトになっていた。

「も、もう駄目だよ、テンガ…。出ちゃうよ。」
「え?」
「う、出るっ!!!!」

どぴゅっ。

ボクの口の中に、生温い何かが広がった。
ぼたぼた、と口から零れる白い液体が床に落ちた。

「ふえ、何…?」
「ごめん、テンガ!!大丈夫…?」
「何、これ…変な味…。」
「破裂しそうになると出ちゃうんだ…本当に平気?」
「大丈夫だけど…縮んじゃったよ?ヒックスこそ平気?」
真面目な顔して聞くボクを、ヒックスが笑う。
「大丈夫…また気持ちよくなると大きくなるから。じゃあ、今度はテンガを気持ちよくしてあげる。」

ヒックスがボクを抱き上げて、ベッドに沈めた。
柔らかいベッドの上で、上からヒックスが抱きしめてきた。

「あぁ…柔らかい。ふわふわだね。」
「そうなの?」
「うん、テンガ、柔らかくて気持ちいい。」
ボクに頬擦りしてくるヒックス。
「ここも、柔らかいね。」
「ちょっ…!!」
上着の隙間から胸に手を這わされる。
「あ…何だか変な気分だよ…。」
「どんな気分なの?テンガ。」
「どんなって……ふああっ!」
きゅ、っと乳首を摘まれ、ボクは身をよじる。
「気持ちいいの?」
「…わかんないよぉ…。」
ころころと指で実を転がされるたび、身体に電流が走る。
でも、何か足りなくて、もどかしい気分にもなる。
「じゃあ、わかるようにしてあげる。」
上半身を起こされ、上着を脱がされた。
露になった肌にヒックスが舌を這わせてきた。
「あ…くすぐったい…。」
「くすぐったい?此処は?」
ちゅぱ、と丘の実を口に含まれる。
「ああっ!」
背中を電流が走り抜け、甲高い声がボクの脳に響く。
「ほら、気持ちいいでしょ…。」
ボクの胸を弄りながら、ヒックスが聞いてくる。
「う、ヒックス…変になっちゃう…。」
「いいんだよ、変になっちゃっても。あぁ、こっちも気持ちよくしてあげるね。」
そう言ってヒックスは、ボクのスカートの中に手を入れてきた。

ヒックスの指が太腿をさする。
何か、熱いものが中心に集まっていく感じがした。
指が下着に到達する。
「テンガ…濡れてるよ…。」
下着の線に沿って、ヒックスは指を動かした。
「ひゃうっ!」
今までで一番強い電流が身体を走る。
「どうしたの、テンガ…気持ちいい?」
「ひぅ…。」
「気持ちいい、って言わなきゃしてあげないよ?」
いつものヒックスらしくない強気な発言。
でも、逆らえなかった。
もっと、もっと気持ちよくして欲しかったから。
「…気持ちいい、よ…。もっと、して。」
「えっちだね、テンガ…。」

ヒックスがボクのスカートを脱がす。
下着は一目でわかるほど、濡れていた。
「びしょびしょだね。これも脱がしてあげるよ。」
するする、と脱がしていくヒックス。
「恥ずかしいよ…。」
「僕だって、さっき恥ずかしかったよ…。初めてだし。でも、テンガには全部見て欲しいし、見たいんだ。」
いつものヒックスの顔。
だけど、男の顔でもある。
脱がせ終わると、ヒックスはボクの足をゆっくり開かせる。
「ま、待って、ヒックス!!!」
「綺麗だよ、テンガの此処。」
ボクの制止も聞かずに、ヒックスはボクの中心部を舐め始めた。
「駄目だよ、汚いよ!」
「汚くなんてない…甘くて、美味しいよ。」
ちゅるちゅる、と淫靡な音が聞こえる。
ずぷ、っと指が中に入ってくる。
かき回される感覚に頭がおかしくなりそうだった。
「ひ、ヒックス…ッ!」
「指、増やしてあげる…慣らさないと痛いからね…。」
くちゅくちゅと蜜壷を掻き鳴らし、舌で実を玩ぶ。
溶けるような感覚にボクは悲鳴を挙げた。
「もう、入るかな…。」
舐めるのをやめ、ヒックスは自分のモノをボクの中心に擦り付ける。
「ん…いくよ、テンガ…。」
手に持ったソレを、ゆっくりとボクの身体に沈めてきた…。

ずぶっ…じゅぷっ。

深い痛みがボクを襲ってくる。
「ひぅぅ!痛い、痛いよ、ヒックス!!!」
破瓜の痛みに中心部は悲鳴をあげる。
「テンガ…大丈夫…?」
心配そうに顔を覗き込むヒックス。
でも、その顔もぼやけるくらい、ボクの瞳は涙で溢れていた。
「今抜くから…ちょっと待って。」
「ま…待って!」
思わず制止をかける。
ヒックスは、驚いた顔をした。

考えたのだ。
今、拒否してしまったら。
明日の戦いで敗れてしまったとき、物凄く後悔すると思う。
折角、ヒックスと気持ちが通じ合ったのに。
だから、最後までしたい。
ヒックスと、愛し合いたい。

「お願い…して。最後まで。」
ボクの言葉に、ヒックスが頷く。
きっと、ヒックスも同じ気持ちだったのだろう。
「わかった。でも、本当につらかったら言うんだよ。強がらないでね。」
「うん…。」

ヒックスのモノが中で動くたびに、何か変な感覚が襲ってくる。
まだ痛みはあるけれど。
それと同時に、気持ちよさも感じていた。

好きな人と一つであるという気持ちよさ。
愛されているという気持ちよさ。

「う……テンガ、イクよ…!!!」
ヒックスは、ボクの中に白い液体を吐き出した。
中で脈打つ音を感じる。
その音に、ボクは心地よさを感じていた。
ヒックスと本当に一つになった、という幸せと共に。

其の夜、ボクたちは抱き合って眠った。
幼馴染と言う関係ではなく、恋人という関係の元で。

明日は、決戦の日。
ねぇ、ヒックス。
もし生きて帰ってこれたら、またこうやって眠ろうね。
二人で。

…だから、明日は、勝とうね。

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