メルはきっと名器に違いない! 著者:通りすがりのスケベさん様

まだ陽が辺りを照らし出す明け方、
湿っぽい空気が充満する地下で、愛用の大剣を振る男がいた。
男がいる地下2階には今は使われていない牢があるぐらいで、
滅多な事では人が来る事はない。
「………ふっ!」
自分の身の丈より気持ち短いぐらいの長さの剣を、
男はいとも簡単に振り下ろす。
努力を人に見られるのが好きではないのか、
日がな一日この地下で大剣を振ることもしばしばだ。
傭兵である彼にとっては、剣の腕だけが自分を証明できるものであり、
それを高める努力を怠るようなことをしていては、
決してこの世界で生き抜いていけないのだ。

鍛錬に余念がない彼の耳に、軽い足音が聞こえてきた。
大剣を壁に立てかけ、まるで何もしていなかったような振るまいを見せる。
かと言って、用もないのにこのような辛気臭いところで何もしていないのは
他人から見るとかなり怪しいものなのだが。
「……?」
その時、ふと不思議な感覚を覚えた。
近づいてくる足音は1つ。
なのに話し声がする。独り言か…?
そう思ってその音が迫る方向を睨みつけていると、
薄暗い闇の中からその声の主が現れた。
「あ、デュークさん、おはようございます! こんなところで何してるんですか?」
「お、おぉ……ちょっと、散歩をだな…」
「大方、いい女を捜してフラフラしてたに違いねぇぜ!
 気をつけろメル、お前みたいな美人は喰われっちまうぞ!!」
「……。」

納得した。
1つの足音に、複数の声。
よく考えれば、ここでそんな状況をつくれるのは彼女ぐらいしかいない。
「な、何て事言うのブランキー! すみませんデュークさん、この子ったら…」
「…いや、気にしちゃいねぇ…。」
この城の中でも彼女は有名だった。
奇特な者が多いこの城で、彼女はとりわけ異質な人間だと噂されていたからだ。
外見は可愛らしい少女だが、彼女の右手に住みついている人形が
その噂の元凶だった。
メルが『ブランキー』と呼ぶ狼の人形は、とかく口が悪かった。
人を見る度に悪態をつくので、メルはそれを宥めてまわる毎日だ。
あくまで『人形』なので、彼の考えは……なのだが。
「それで、嬢ちゃんはこんな辺鄙な場所に何の用だ?」
「私ですか? ちょっと早く目が醒めたので、お城の中を探検してました。
 知らない場所がたくさんあって、とても面白いです!」

メルは楽しそうに話す。
彼女と2人の会話だけなら、何らおかしいところのない普通の少女なのだが…。
「せっかくメルと早朝デートとしゃれこんでたのに、またむさ苦しい男が現れたモンだぜ!」
「む、むさ苦しいだと…?」
「ご、ごめんなさい! こらブランキー!! デュークさんに謝りなさい!!」
「オレぁ別に間違った事言ってねェぜメル!
 爽やかな朝からこんなブサイクな面ァ見せられちゃあ機嫌も悪くなるってモンだ!」
デュークの顔の筋肉がヒクヒクと引き攣っている。
か、可愛い顔して結構な毒舌家だな…。
もともと血の気が多い方の彼が、次々と浴びせられる醜い言葉に
そう長いこと我慢できる訳はない。
不自然に眉を曲げて、メルとその憎らしい人形を見ていると、
「チッ、イヤらしい眼で見るんじゃねぇよ!
  テメェの汚れた目ン玉で見られちゃ身体が腐っちまうだろうが!
 それとも何か? メルの身体が目的なのかよ!?」

「ブ、ブランキー!!ご、ごめんなさい!」
メルがおろおろとデュークとブランキーに視線を彷徨わせている。
「い、い、い、いいって事よ…………。」
そう言ったものの、デュークの腹の底は煮え繰り返っていた。
しかし少女を相手にいい大人が怒るのもみっともない。
笑顔に見えない『イヤな笑顔』を携え、デュークは心を落ちつけようと努めた。
「ブランキー!! どうしてそんなに口が悪いの!? そんなこと言う子は…」
メルが大きく息を吸いこんで、右手を振り被る。
小さな膨らみの胸を限界まで反って、人形を持っている右手を
横の城壁に思いきり叩きつけた。
「こうだよ!? こうだよ!?」
「ぐあ! いてっ!」
「こうだよ!? こうだよ!? こうだよ!? こうだよ!? こうだよ!? こうだよ!?
 こうだよ!? こうだよ!? こうだよ!? こうだよ!? こうだよっ!?」

壁を壊さん勢いで人形を叩きつけるメルを、デュークは呆然と見ている。
彼女なりの”おしおき”なのだろうが、
人形であろうとも顔から壁に叩きつけられる姿はあまりにも痛々しい。
「お、おい……」
「はぁはぁ、な、何ですか?」
「別にそこまでしなくてもいいんじゃねぇか?」
「悪い子には、きちんとお仕置きしなくちゃいけません!」
その間にもバシバシと打ちつけられている人形は、耳のところが綻んできていた。
「い、いや…そんなに怒っちゃいねぇから…」
悪態をついていた姿はどこへやら、今の彼はメルの思うが侭に痛めつけられ、
デュークの前にただ惨めな様を曝け出していた。
「そ、そうですか……?」
はぁはぁと息を荒げながら、メルは右手を下ろす。
すっかりぐったりとしてしまった人形を見て、
デュークはメルの持つ予想以上のパワフルさに圧倒されていた。

(すげぇ叩きつけられてたもんな……)
メルの開いていた左手でぐにゃぐにゃになってしまっていた両腕を整えてもらい、
彼は一応の体裁を取り戻した。
「はぁはぁ、ほらブランキー、許してくれたデュークさんにお礼とお詫びは?」
「はぁはぁはぁはぁ、ま、まぁ助けてくれた事には感謝するぜおっさん……。」
どうにも口の悪さは天性のものらしい。
ボロボロになりながらも気丈に悪態をつく姿も、ここまで来ると清々しく感じるほどだ。
「それじゃあこれで失礼します。本当にすみませんでした。」
「あぁ……。」
ペコリとお辞儀して、メルがその場から立ち去ろうとしたその時。

「全くどうにも胸クソ悪い朝だぜ! ちんちくりんなオッサンに本当のこと言っただけなのによ!
 自分の剣の腕の心配よりもテメェについてる○●○の××の心配でもしろってんだ!」
「ブ、ブランキーーー!!!」
「メルは男を知らねぇからそんなのほほんとしてられるんだよ!
 ああいう男に限ってお粗末な○○○持ってんだよ! さらに××なくせに
 周りにはバレないように△△な×○□をコソコソ□○□してるに違いねぇんだぜ!?」
「!!!」
「夜な夜な****で自分の##に$まれた汚ねェ○●○を
 %&※てそれでも満足できねェから△▲□×な×○□がいねぇかギラギラした
 目つきで¥○$してるはずだ!!」
ブランキーがとんでもない事を言い出した。
「おい……それは聞き捨てならんな……。」
「ご、ごめんなさいっ!!この子、本当に口が悪くて…!」
デュークはメルの胸元をぐっと掴み上げ、
真一文字の傷が入った顔をぐっと近づけた。
その凄みをきかせた睨みは、普通の少女なら縮みあがってしまうだろう。

「ち、違うんです、私が言ったんじゃありません! この子が…」
「俺の○●○が××じゃねぇってのを身をもって教えてやろうか?」
「上等じゃねェか!! そんな度胸があるならやってみろってんだよ!!
 まぁ小心者のテメェにできる訳ねぇけどな! ゲヘヘヘヘヘヘヘヘ!!」
「……………っらあぁぁぁぁ!!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!?」
強引に床へメルを押し倒し、彼女の細い両脚をその大きな手で捕まえる。
堪忍袋の緒が切れたデュークは、容赦なしにその足を左右に大きく開かせた。
「や、止めてくださいデュークさんっ! 何するんですか!?」
「うるせぇ!!」
「とうとう本性現したなおっさん! メルの可愛さに我慢できなくなりやがった!!」
すっかり頭に血が登ってしまったデュークは、
メルの股間を隠す白い布きれを一気に引き裂いた。
ビリィッ!!
「いや――――ん!!」
「大人をからかうと痛い目にあるって事を思い知らせてやる!」

「わ、私が言ったんじゃないのにぃ!」
「まだ言うか!」
ベルトを外し、足で踏み脱ぐようにズボンを履き捨てた。
デザインのセンスもない縞々模様のトランクスの中から、
まださほど大きくない自分のモノを取り出す。
それを見たメルの表情が見る見るうちに引き攣ってきた。
「デュークさん、何をする気なんですか!?」
「ケッ! 粗末な○○○晒しやがって恥ずかしくねぇのかよ!
 俺だったら一生人前に出せねぇな、この×△□#野郎がッ!!」
「こっこの……! 前戯なしで突っ込んでやる!!」
次から次へと繰り出される淫語の数々がデュークを逆撫でする。
もはや完全にキレてしまった彼はメルの可愛らしい肉の入り口に
亀頭をぐっと当てがうと、そのまま一気にモノを挿入した。
「や、やぁぁぁぁぁ―――――ッッ!!!」
「この野郎、とうとうヤッちまいやがった!! 俺の指定席をぶん取りやがった!!」

(ぐっ……!?)
デュークは前戯もなしにいきなり入れたにも関わらず、
するりとモノを飲みこんだメルの膣の感触に違和感を感じた。
それどころか、彼女の膣内はまるで異物の侵入を喜ぶかのように、
うねうねと絡みついてくるではないか。
「あぁ……!!」
「な、何だこりゃぁ…!」
じわり、とメルの膣内が潤い始め、デュークのモノに滑りけを与えていく。
「何だ、もう出ちまいそうなのかよおっさん! メルはとんでもねぇ名器だからな、
 てめェみたいな×#&$野郎じゃ数秒も持たねぇな!!」
「………おらぁッ!!」
ブランキーに発奮されたのか、デュークがガシガシと腰を振り、メルの中を貪る。
が、その中を味わえば味わうほど締めつけはキツくなり、
モノに送りこまれる快感に耐えることで精一杯の様子だ。
「あぁっ! ああぁっ!!」

突くほどに少女とは思わせない程遠い艶のある表情をするメルを見ていると、
今まで彼女に持っていたイメージが思い出せなくなっていく。
今目の前にいるのは明るくて可愛い少女ではなく、
男を咥えて悦楽に浸る淫靡な『女』だった。
「くっ……!」
締めつけは緩むどころか、さらに強くなり出している。
かなり限界に近づいていると悟ったデュークは、
このまま果ててしまうだけは避けたいと思い、
何とかメルのペースを乱してやろうと考えた。
彼女の小さなお尻とデュークの腰がぶつかり、卑猥な肉の音が辺りに響く。
「この野郎……ッ!」
メルの花芯をぎゅっと摘み上げ、激しく摩擦させてやると、
ビク、と彼女の身体が敏感に反応する。
「!? ひッ……いやぁ! やめて、やめ…!」
「ここが弱いみたいだなぁ、嬢ちゃん!!」

指の腹で花芯を押しつぶし、グリグリと振動を与えてやると、
メルの背が大きくしなって脚がピンと張り切った。
「あ―――――ッ!! あぁぁぁ――――――ッッ!!! ッッッ!!!」
「ぐおぉォ…!!」
膣内がこれ以上に収縮する。
痛いほどの締めつけにデュークはもはや限界だと判断したのか、
思いきり踏ん張ってメルの中からモノを引きぬいた。
「うっ…!!」
デュークの肉茎がドクッと大きく跳ね、吐き出した欲望をメルの身体に注ぐ。
愛らしい顔が精液で汚れるその様は、普段見ることのできない卑猥な光景だった。
「………。」
射精したというのに、メルとその相棒の反応がない。
今まで散々口五月蝿かったブランキーも、行為の途中から声を聞くことはなかった。
メルの方にも余裕はなかったようだ。

「………うっ……、ぅん……」
どうやらメルは花芯攻めで気をやったらしく、目を瞑った状態で動こうとしない。
閉じた瞼が時々ピクリと動く程度だ。
デュークはつい数秒前の腰の抜けそうな快感を思いだし、
ペタリとその場に座りこんだ。
「この嬢ちゃん、とんでもねぇモノ持ってやがるな……。」
男のプライドを傷つけられた仕返しのつもりだったが、
逆にメルの恐ろしいまでの“名器”を知らしめられ、
デュークは増す々々彼女の本性が理解できなくなっていた。

               完

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