ササライ×セラ 著者:2_423様

※5章の最後の集団戦争あたり

「…っくっ…!……はぁ、はぁ。
…駄目です、これ以上は私の力ではもちません…」
 最後の力を振り絞り、セラは魔獣を召喚してその代償に己の身体の自由がきかなくなっていた。
「ユーバー、あとは頼みます……私の力では…」
「ちっ、人間と言うのは脆いものだな」
セラは何とかその場から撤退する事が出来た…と思ったその時。
「おっと、今、あなたに逃げられては少しばかり困りますね」
「…!あ、あなた達は…」
 セラの前に立ちはだかったのはハルモニア国のナッシュとディオスだった。
「あなたには色々と苦労させられましたからね。
これ以上余計な事をされては困るんですよ」
 いささか困ったような表情でナッシュが言う。

「何を…ルック様の邪魔をされるつもりなら、私はこの命尽きるまで戦います」
「あの男に肩入れをして何になると言うんだ」
 黙ってその場に立っていたササライが口を開いた。
「あなたは…ルック様の…」
「そう、みたいだね。信じたくはないけど。僕はあの男の兄らしい」
 ササライは殆ど表情を変えずセラに向かって言った。
「あの男のやっている事はヒクサク様を裏切っているだけの行動にすぎない。それに
真の紋章を破壊するなんて事をしたらこの世界がどうなるか、知っているんだろう?」
「私はルック様のお役に立てれば、それで良いのです」
 顔を青ざめさせながらも、ササライを睨みながらセラは言った。
「…ナッシュ、ディオス、僕は彼女ともう少し話がしたい。
二人はヒューゴどのの援護をしてきてやってくれ」

「は?は、はい、分かりました」
 訳が分からずディオスは素っ頓狂な声を発してしまったが、ササライの
これからしようとすることを察してか、その場を足早に立ち去ろうとした。
「ササライさま、何かあればすぐにでもお呼び下さい」
 そうしてナッシュとディオスが一礼してその場から立ち去るのを確認した
ササライは苦痛で端正な顔を歪めているセラに振り返った。
「…私を殺すのですか」
「殺す?とんでもない、今にも死にかけている女性を殺すなんて趣味じゃない」
 肩をすくめ、ササライは笑顔でセラに言う。
「分かっているだろう、あなたも。あの男の事が聞きたいんだ」
「…何もあなたに話す事などありません」
 セラはササライから目を離し、呪文を唱え始める。だが、それを阻止するかのように
ササライの魔法でセラの呪文の媒体であろう杖を吹き飛ばした。
「!!」

「逃げようとしても無駄だ。ここら一帯に結界を張らせてもらった。
ルックもあのユーバーも破れない結界をね」
 そう言いながらササライはゆっくりした足取りでセラに近づいていく。
そしてセラの耳元で囁いた。
「どうしても教えてもらえないと言うなら…教えたくなるようにしてあげますよ」
「……なにを、……!か、身体が…」
「普段のあなたならば、この位の拘束、いとも容易く打ち破るでしょうが…
どうやら先程の戦闘でかなりの魔力を消耗したようですからね」
 魔力で身体の自由を失われたセラの金の髪の毛にササライは触れる。
「いやっ!やめなさい!」
 必死で抵抗を試みようとしてみたが、やはり先程の戦争で魔力を消耗しきって
いたため、身体が言うことをきかなかった。
「あなたの愛しているルックと言う男とこの私…、同じような感覚はないのですか?」
 そう言ってセラの髪の毛を弄んでいた手はそのまま頬に触れた。
「気丈なあなたの事だ、どんな事があろうと決して言わないだろう?」
「………」

 無言で己を睨み続けているセラにササライはためらう事なく唇を重ねた。
そして固く閉じたセラの唇を半ば無理矢理こじ開ける感じで舌を進入させたその時。
 ガリッ!!
「!!」
 突然の衝撃にササライはセラから唇を離した。離した直後、ササライの唇の端から
つっと血が流れ落ちた。
「なるほど、魔力は残っていなくてもそんな事をする体力は残っていましたか。」
「………」
 それでも無言で自分を睨み続けるセラにササライは苦笑し、セラのまとっている
ローブに手をかけた。
「!! な、何を……!」
「言った筈です、教えてもらえないなら教えたくなるようにする、と」
 そう言ってササライは慣れた手つきでローブを脱がせていった。
すると雪のように真っ白なセラの肌が露わになる。
「綺麗な肌ですね。ルックは…何度あなたのこの肌を見たのですか?」
「………」
 露わになった上半身の鎖骨部分をつっと指でなぞった後、決して大きいとは言えないが
形の良い乳房を半ば乱暴に掴んだ。
「い、痛っ…!」

 苦痛にセラは顔を歪める。その表情を楽しむかのようにササライはもう片方の手で
彼女の頬に触れた。
「…痛いですか?ルックはこんな乱暴な事はませんか」
「やめて!ルック様の事を悪く言わないで!」
「何も悪く言ってなんかいませんよ。初めてではないんでしょう?こう言った行為は」
 乳房を弄んでいたササライの手は腰辺りで止まっていたセラのローブを全て脱がせた。
セラは羞恥心でいっぱいになり、固く瞳を閉じた。未だに自由が効かないセラの身体を
ササライはゆっくりと横たえた。
「成る程、こんな綺麗な身体をしていたらあの男があなたを側に置きたがるのも分かる」
「ルック様はそんな方ではありません!これ以上あの方の事を…ぁっ!」
 反論していた途中でササライはセラの乳房を今度はゆっくりと優しく揉み、
もう片方に口づけた。乳首を口の中に含み、軽く吸ってやるとセラは甘い声をあげ始めた。
しかし、すぐに我に返り、声をあげまいと必死でセラはその快感から逃れるように微かに
抵抗する。
「…もっと自分に正直にならないと。気持ちいいのなら存分に声をあげて下さっても
一向に構わないんですよ」

 乳房を弄んでいるササライは上目遣いに、首もとまで赤くなっているセラに見せつける
ように乳首を強く吸った。
「ぅっ…!あっ…ぁ…!!」
 その刺激に耐えきれず、セラは小さく喘ぐ。ササライのその行為にセラの中から熱い
ものを感じ始めた。手はそのままセラの下半身へとのびていく。
「い、いや…!そこは…お願い!」
 セラの抗議もむなしく、ササライは既に熱く湿っているそこに触れた。それから人差し指、
中指の2本をその中に埋め込んだ。
「ひぁっ!あぁあぁっ!やめて…!」
「…これだけ湿らせておいて、今やめてしまったらあなたがツラいのではないですか?」
 悪びれた様子もなくササライは笑顔でセラの中に埋まっている指を動かしてやった。
その度にセラの喘ぎ声は大きくなっていった。
「だめ…!やめてぇ…っ」
 すると突然ササライは指の動きを止め、セラをじっと見た。
「…?」
 セラは急に動きを止められたので何故止めるのと言わんばかりにササライの目を見つめた。
「あなたが止めろと言ったから止めたまでです。続けて欲しいのなら私に『欲しい』と
言ってください」
「…!!」

 いつの間にかこんなにもこの男に弄ばれる事が快感になってしまっていた自分に
怒りを覚えたが、もう止められなかった。
「…お願いです…止めないでください…」
「ふふっ最初からそう言って下されば良かったのですがね」
 そうしてササライは再び止めていた指の動きを再開した。時に深く、時に浅く、
 ササライの巧みとも言えるその指の動きのリズムに合わせてセラは甘い声を漏らす。
「あぁっ…あっ…!」
 セラの身体の中に電撃が走り、そのままぐったりとなってしまった。ササライは指を
引き抜くと、セラの愛液で塗れた手を舐めた。
「…もう終わりですか?あの男はあなたにそんなに満足な事をしてやっていなかったのですか?」
 セラは反論しようとしたが、全身の力が抜けきってしまって何も言えなかった。
「じゃあ、今度は私を満足させて下さいね」
 言ってササライは身にまとっていた神官将のローブを脱ぎ捨て、既に勃起していたモノを
余韻の残っているセラの秘部にあてがう。
「や、やめ……」
 セラが力無い抵抗を試みたが愛液でべとべとになっていたソコに進入するのは
容易いものだった。一端、腰を深く沈め、セラの中を味わった後、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「う…あぁっ…あっ…!おねが…っ…ぬい…てぇっ」
「気持ちいいのなら正直になってはどうです?」

 ササライの腰の動きは少しずつ早まっていった。結合部分からはセラの愛液とササライの
先走りの液が混合してぐちゅぐちゅといやらしい音をたてはじめた。
「あっ…あっ…あっ…、ルッ…クさ…まっ」
 目をかたくなに閉じていたセラがふっと瞳を開けた時、目の前に居る人物がこの世で一番
自分の愛する男を錯覚させた。
「………くっ…!ぅぅっ」
 セラの膣内は愛する男の名を言った途端、急にササライを締め付けた。
「あぁっ!あぁぁぁ…っ!」
 ササライは根本まで腰を打ち付け、セラの中にどくどくと熱いものを吐き出す。
同時にセラも全身を弓なりにそむらせ、それを受け入れながらそのまま深く沈み込んだ。

「…結局、あの男の事は何も教えてくれないのですね」
「私にはルック様しかいないのです。ルック様のお考えになっている事をあなたに
話した所で何も分かってはいただけないでしょう」
 脱ぎ散らかされた服を身にまとい、一度、はじき飛ばされた杖を持ち、ササライの顔を
見る事もなくセラは言った。
「…ハルモニアで真の土の紋章を奪われた時に話してくれたよ、一部始終だけどね」
「…そうですか。それで、あなたのお気持ちは…」
「はっきり言って複雑だ。しかしヒクサク様を裏切った事には変わりはない」
 そう言ってしばらく二人は無言になった。
「やはり、分かっては頂けないようですね」
 少しだけ魔力を取り戻したセラは杖をふり、そのままササライの前から姿を消してしまった。
「…分かる事が出来ないのは僕の性分なのかもね…」
 少し苦笑し、ササライは自軍のもとへと戻っていった。

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